EmoFreak’s blog

限界オタクが韓国ミュージカルを観て感じたことを忘れないように書き留めていくブログです。

【観劇覚え書き】18.07.19 20:00 프랑켄슈타인【류정한× 박은태】

 

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ソウル2日目は観光から!

母の提案で壁画村~大学路をのんびりお散歩。平日昼間にも関わらずけっこう観光客らしき外国人がたくさんいました(日本人も)。

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このあたり全体が建物からなにからほんとにかわいくて素敵なところだったのですが、観光客の騒音などで地域住民の方々からはあまり芳しくない声もあがっているとか。
観光地にこういう問題は尽きないですが、普通の住宅街の中でってなるとより注意しなきゃいけない部分が増えてきますね。
少し歩いているとすぐ近くに保育園(幼稚園?)とかもあって、本当に観光地というよりはおしゃれな住宅街という感じなんだなと。

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あまりの暑さに爽やかさを求めて入ったジュース屋さんのオレンジジュース!これがめちゃくちゃおいしくて、且つ容量たっぷりで超癒されました!!
2階のイートインスペースも、こぢんまりしているけれどオシャレな雰囲気でのんびりできてよかったです。

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そのまま大学路まで降りて、うわ~見渡す限りいろんなところに舞台のポスター貼ってある~~~!!と頭の悪い盛り上がり方をしたりw
ロッキーホラーショーのポスターにめちゃめちゃ惹かれたんですよね……月末の渡韓に合わせて見ようと思えば見られる……どうしよう(笑)

なにか大学路でやってる舞台とかでおすすめあったら教えてください。今ならチョロいので簡単に落ちます。

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漢江鎮に移動して遅めのお昼。なんか黒塗りの近代アートみたいなビルの中のイタリアンのお店に行きました。(語彙の死)

カフェラテが瓶に入って出てきた~!かわいい!このお店はピザがおいしかったです!!

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お腹を満たしたらブルースクエアに移動。
この日は2階席だったので、劇場でオペラグラスを借りました。けっこうな列になってた。

いろいろと注意事項が書かれている同意書を渡され、意味わかる?的な感じで聞かれるも、私も母も韓国語はさっぱりなので微妙な反応しかできず……;
そうしたら、少し待ってて、と言われたあとしばらくして日本語のできるスタッフさん呼んできてくださって、内容を説明してくださいました。(我々親子、甘やかされすぎである……ご親切にありがとうございました)
23時15分までに返却しないと延滞かかりますよとか、壊したり付属の袋をなくしたりした場合はそれぞれ賠償金かかりますよとか。大丈夫だったらここにサインと連絡先よろしくね、といった内容。

レンタル料金は1個3000ウォン。あと窓口でクレジットカードとか身分証明書をオペラグラスと引き換えで預けるので、パスポートでいいの!?カードのほうがいい!?とちょっとあたふたしました。けっこうドキドキした。

返却、23時15分リミットってのが結構きつい(笑)
終演予定時刻が23時なので、5分延びるだけでもけっこうギリギリで。とはいえ、返却列に並んでいる途中で列ぶったぎって締め切ったりはしないでしょうから、カテコ終わったらさっと出てくれば大丈夫なんでしょうけども。ちょっと終演後慌ただしくなるしやっぱ自前で持っていくのが一番ですね。

 

前置きが長くなりましたが、公演感想始めます~

 

●7/19 20時公演
リュ・ジョンハン×パク・ウンテ
@2階1列上手側サイド

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幸いにも見ることができましたリュウン!!2014オリジナルペア!!
まだリュチサ・リュカイ見ていないので推測になってしまうのですが、リュビクと一番相性いいアンリはウンテアンリなんじゃないかな~と。他のペアにはない特別な空気がありました。

 

成功体験の数々によって積み上げられたリュビクの自信と、自らの信念のもと胸の内に秘めたウンテアンリの情熱が、♪ただ一つの未来 で惹かれ合う。このペアは他のペア以上に精神の深いところで繋がっているような感じ。本能とか潜在意識とかそういうところ。
彼らが出会い惹かれ合うことは宿命として決まっていたのだろうな、とすっきり納得がいくというか。

リュビクが威厳の中に時折見せるヘタレ感とウンテアンリの芯の強さが綺麗に噛み合うんですね。酒場のシーンは大人の青春という感じで、すごく自然に二人の親しさが滲み出ていました。
ウンテアンリ、お代を自分につけてくれ!のあと、してやったぜ的なドヤ顔で「Yeah...!」て噛み締めるようにガッツポするの面白すぎるwww
でも周りの反応がなくて、スベった?てオロオロ、大男はいかつい顔のままだしやらかしたっぽい、しゃーなし戦うか……とヤケクソファイティングポーズとるのほんとwww
襲われそうになってるアンリを心配そうにアワアワしながら見るリュビク(助けにはいけない)は、ぱん!て手を叩くところで完全にぎゅって体丸めて顔覆っちゃってて、ヘタレすぎるのがモロに出てる。かわいい。
それまでどこか浮世離れした雰囲気だった二人が人間臭いところを見せてくれる貴重な酒場シーン。この直後に悲劇が待っているというのが切ないですが……

 

♪君の夢の中で のウンテアンリは4アンリの中で一番潔く死を選ぶなと思いました。はじめに死刑宣告をされたときから覚悟は決まっている感じ。
面会に来たビクターに、始めに静かにたしなめるように「運命だと思って」と言うわけですが、それでもぐずるビクターに対しては叱るように言葉を強めてぴしゃりと遮るのですよね。このシーン、ドンウンで見たらまんまママと息子みたいな感じだったろうな……などと……見られなかったけど…………(突然他ペアの話をするな)


続くウンテアンリの静謐な独白。
なんというか、♪君の夢の中で の歌詞はウンテさんが歌ってこそ、という感がありますね……もちろん他のアンリもそれぞれ魅力があってすばらしいのですが!
聞いているだけで気恥ずかしくなるくらいに鮮やかなビクターへの想い。確かな熱量を持ちながらも、ひたすら美しく歌い上げるウンテアンリの圧倒的「正解」感。

一見どのアンリよりも一番儚く見えるけれど、実際はどのアンリよりも強いと思う。
それでいて生への心残りをほんの僅か滲ませるものだから、またそれがぐっと観客の心を掴む。この空気感ばかりはどんなに寄せようとしてもウンテさんには並べないよな……と思いました。すばらしい。


そして、それを受けたリュビクの生命創造での絶唱がまた凄まじいのなんの!!

ドンビクの気が狂ったようなシャウトとはまた違う、持てる力全てを振り絞るような絶叫。そりゃ雷も落ちますわ。

この流れで、ああ彼らはこういう道を辿る運命だったんだな……って思わされてしまったのが、自分の中でもちょっと怖いくらいでした。それくらいなんか空気が違う。

他のペアだと、なんでこんなことになっちゃったの;;;て思うこと多々あるのですが。リュウンはそれがない。「運命だと思って」ってまさにその言葉に尽きる。


ウンテけむるは、とにかく心の動きや表現がとてもわかりやすく、芝居プランがはっかり見えてきたのでひたすら感心するばかり。

生まれたばかりのとき、どのけむるよりも二本足で立ち上がるのが早くて。醜い人外というよりは、甦ってしまった屍……人であって人でない、みたいな、他のけむるよりはより人に近いところに位置しているような印象を受けました。


♪俺は怪物 の終盤、「昨日初めて夢を見た~」の前のところで、苦しそうに頭をかきむしり、もがいたのちに呆然として……そして、ひどく悲しそうに再びぽつりぽつりと歌い出す。ここでアンリの記憶が甦ったのだなとはっきりわかる演技。

かなりの時間言葉を使わず芝居をしているのに、過剰すぎるとか不自然だとか思うような隙は一切なく、呼吸一つにさえ魅入られてしまう……急遽の演技がそこにはありました。

そして、誰もいない虚空に向かって言葉にならない叫びをあげる。このシーン、ビクターが一人きりになった北極で叫ぶときとまったく同じ構図なんですよね。

それから、湖のシーンでも子供を突き落としたあと心から寂しそうに嗚咽するのですが、その泣き声がエレンの亡骸を運ぶビクターの泣き声にまた重なる。


二幕は回想が入ったり時間軸をいったりきたりするので正直矢継ぎ早でわかりづらい部分もあるので、真面目に二幕のこと考えると頭がこんがらがるんですよね;

今回シーンの順序が入れ替わったりもしたし、客側も考えなきゃならない余地が増えてる……と身構えていた、のですが。私はウンテけむるのおかげでだいぶ自分の中に落とし込むことができました。


ウンテさんマッコンのご挨拶も内容ちらっとお見かけしたのですが、たぶん私の受け取り方はそんなに間違ってないんじゃないかな……と。

きちんと見ていれば目に見えて「わかる」ようにお芝居を組み立ててくださっているので、よりダイレクトに物語が入ってくる。言葉がわからない私みたいな観客にも痛いくらいに伝わる表現力……ほんとにほんとにすばらしかった。