EmoFreak’s blog

限界オタクが韓国ミュージカルを観て感じたことを忘れないように書き留めていくブログです。

【観劇レポ】2023年9月観劇まとめ①【韓国ミュージカル】

こんにちは!9月ですね!

いよいよ秋作品がオープンし始めたということで、色々な作品を味見してみようキャンペーンとして今月は2回飛びます。

今回は創作初演2本、再演2本、ゴントゥ、そして久々の大劇場でドンを見るというよくばりセット。感想まとめます!


2023.09.08 14:30

오페라의 유령 자첫자막

オペラ座の怪人

ファントム:전동석

クリスティーヌ:송은혜

ラウル:송원근

母からの要請&支援を受け(笑)見てきましたドンゆりょん!

久々にドンソクさんの歌声聞きましたがやはりよいですね〜。歌という点では満足。でも正直綺麗なお顔がぜんぜん見えないのはやはり悲しい。

こちらもお久しぶりのウォングンさんのラウルがとてもよかったです!!誠実で頼りになりそうなのに結局まんまと捕まってしまって首括られたまま舞台上に放置されるの、可愛すぎるwww

そしてよい身体をしていらっしゃるおかげか、カテコで出てきた時シャツの右肩あたりが裂けていて謎にセクシーな状況になっていたのも笑ってしまいました。あれそういう演出じゃなくて事故だよね!?!?www

あとバレリーナの方のお芝居と踊りがすごく好きでした。群舞の時点でお!この方すてき!と思ったらよくし役付きだった。

正直なところ、内容的にはまったく好きではないので自分の意思では絶対来なかったと思うのですが、大劇場は大劇場として見応えあるものは見せてもらえたなと思います。いや〜〜でも19万wは高いよ〜ㅠㅠㅠㅠ


2023.09.08 20:00

트레드밀 자첫자막

トレッドミル

A:정동화

B:김준영

友人曰く「セクシーを浴びる劇」笑

楽しかったです〜〜〜!!!しかしこんなにアドリブの分量が多い劇とは思わなかったな。

改めて考えてみると劇自体の内容はずっと「先の見えない苦しい現実から抜け出したい」というwantを叶えようと奮闘する、というテーマ一本に絞ったシンプルなつくりなのですが、不思議とつまらなくはなかったです。

とにかく俳優さん方の歌と演技を堪能するのにはうってつけな劇だなと思いました。ある程度自由度が高い部分が多いみたいなので、今日はどんな風に演じるのかな〜?っていう見方ができる分回転しても楽しかっただろうなと思います。今季はもうチャンスないので見納めですが、3演が来たらまた見に行こうかな。

あと曲がとってもいい!今回見た劇の中では一番曲が好みでした。初見でエピローグ(と言う名のシンアロンアンコール笑)参加させられたけどところどころすぐに口ずさめたので、耳によく残る曲たちだったんだと思います。満足!

以下アドリブとかのしょうもない記録

・チェキ撮ったあと、「こうすると早く出てくるんだよ」って言いながらにょんBの背中や腕にバシン!バシン!とチェキを叩きつける花A笑 にょんBもそのあとやり返してたけどあんまり上手く叩けてなくてまた笑ってしまった。お花様、後輩に厳しいw

・釣りの神に祈るシーンにて。(あえて釣りの神"GOF(God of Fishing)"に祈るのはDMで釣り=強請ってる最中だからってことで合ってますよね?wwwこういうセンスがジジ臭いジュニョンさん面白すぎる)にょんBは祈りながら、腰をこう振れば返事すぐ来るから!!と花Aにトゥワークを教えようとするものの、自爆してダダスベリし失敗www それを受けた花Aは「やめろ違うのにしろ」と冷たくあしらったりしつつも、結局にょんBよりうまくやり遂げる。やっぱボケるときに恥じらいが出ちゃったら負けなんですよ(?)全体的にお花様のほうが常にちょっと上手だったの面白かったです笑

・エピローグにて。花Aがライラの歌を歌い始めると同時に、ライラ役になりきり、しゃなりしゃなりと歩いて椅子に座るにょんB

あとから調べたらこの日ペアチョッコンだったんですね!いやそれであのやりとりの軽快さはすごすぎる、ほぼずっと漫才だった。M-1グランプリ海外枠で参加してください。

終始笑いまくってスカッと楽しく見れました。よかった!


2023.09.09 15:00

후크 자첫

フック ①

フック:박상혁

ピーター:김지온

ウェンディ:정우연

いや〜〜〜今季の創作初演&初見劇の中では一番期待してたんですけど……はい……笑

不思議なことに、あらすじを文字として書き出すとすごく面白そうな話なんです。私の好きな大学路らしさもあり。なのに劇になった瞬間……ぜんぶだめになってる感じ……どうしてㅠㅠㅠㅠ

開幕少ししてから(ネバーランドに到着してから)30分くらいずっと共感性羞恥に耐えるために奥歯を噛み締めていて、歯が欠けるところでした。なりきりチャットとかやってたタイプのオタクは心して見に行ってください。なりきり黒歴史持ちを殺す劇です。(?????)

作品の完成度としては正直最近あんまり見ないくらいにはアレな気がするんですが、曲は好きな人はけっこう好きかなと思います。(私はあんまり好みでなかったですが)

ロック主体の闇鍋って感じのナンバーたち(?)ウェンディはラップもします。후크 is back!とか놀이를 시작해とかはけっこう耳に残るよいナンバーだと思います。フックがと〜らわった フックイズバック!!ってシンアロンデーとかで一緒に叫べたら楽しいと思う。

おんピーター、ウヨンウェンディはさすがのキャラ消化度でした。とくに劇中アクションやダンスがとても多いのですが、おんピーターの動きのキレがとてもよくて!すごく生き生きしていて、ジオンさんのこれまで見た役の中で一番好きかもというくらいでした。さすがB-BOY。

そして今回一番のお目当てはサンヒョクフックだったのですが、若干コミカルさが足りないかも~?? 歌は上手ですしギャグポイントもしっかり抑えてて笑えるんですけど、個人的にはもうちょっとはっちゃけてほしい。フックイズバックrepで爆笑をさらってほしい。(欲深)

キャラクター的にはほすんさんで見たらより笑えるかもと思いました。

※ここからネタバレ

 

そして結局、ネバーランドは実在する異世界なのか?単にジェームスの見た幻想だったのか?がよくわからなくて。冒頭、ネバーランドに行く前にフックが煙草のようなものを吸うのですが、私はあれがアヘンとかお薬系のものだったんじゃないかと思ったんですよね。

ジェームスが見る幻想ならピーターがデイビッドの、ウェンディがマーガレットの姿をしているのも説明がつくし、「目覚めなければ」という終盤の曲タイトルにも繋がるし。家族を失って愛情欠乏から心を病んだジェームスのいっときの夢だったんじゃないかな、と。

でもわりとネバーランドの設定もちゃんとあるし(大きな約束、ワニの話など)、踏みつけられた手は実際に失われてしまったっぽいし、マーガレットの過去の話もあるし、やっぱり実在する世界なのかなあ?いや異世界に対して実在するという表現もなんだか変ですが。

劇として気になる部分としてもうひとつ、エピローグでウェンディに踏みつけられた手を失って?フック(鈎)をつけて出てくるのがちょっと不可解でした。フックとして過ごして現実を忘れていた過去から抜け出す、という流れだったのに、フックというキャラクターのモチーフをあえて付け足すのって……?と理解が追いつかず。俳優さんたちはどう解釈してるんだろうか。

う〜んあともう1回くらいは行ってもいいかなぁ……という感じですね……笑 おんピーターをもう一回見たいので行きたくはあるのですが、劇としておかわりしたいかというと……ㅠㅠ ちゃとぅるマジックを信じるしかない。


2023.09.09 19:30

곤투모로우 자2

ゴーントゥモロー ②

キムオッキュン:강필석

ハンジョンフン:김재범

コジョン:박영수

イワン:임별


良かった………………しか言えない。それ以上どんな言葉が必要ですか?

そくさま久しぶりに拝見いたしましたが、まあ本当に……魂の美しい人は視線ひとつ、言葉ひとつで人々の心を容易に掴み、揺るがすことができるのだと信じさせる圧倒的な説得力。あまりにもかっこよすぎた……

「フランス語で"同志"は何と言うのか」と先生に問われ、「Camarade.」と絞り出すように囁くぼむジョンフン……ㅠㅠㅠㅠ

1幕最後、舞台の奥へと並んで歩いて行った二人が、暗転直前の全く同じタイミングで互いを見合ったんです。曲の拍に合わせたわけでもなく、本当に偶然だったのかあらかじめ話し合っていたのかはわからないですが、二人が互いを見るタイミングがあまりにも完璧に合っていて鳥肌が立ちました。これが、初演から続くオリジナルキャストということ…………(呆然としたままインターミッションへ)

本陣、なかなかもうどこのカンパニーでも一番年長になることが多いお年頃でいらっしゃるので、こうしてがっつり組むペア相手に年上の俳優様がいるというのがまたオタク的には嬉しかったりするのですよね。まだまだ後輩・弟ポジションの本陣を見せていただけるなんて贅沢すぎます。本当に妖精様ありがとうございます。

あとね〜〜〜びょるイワンがあまりにもHotでずるい。反則だもんあんなの。びょるイワンとしゅコジョンのやりとりのセクシーさ、ちょっと胸焼けしそうなくらい濃厚で困りました。もらった特典フォトカード、大事にします。

まだまだ細かいディテールをひとつひとつ拾って語るには作品理解度が足りないなあと思っているので、次行く時までに歌詞きちんと読み込んで行きます。

なんでだろう、ゴントゥが今のところ秋作品圧倒的1位なんですけど、見るだけで満足してしまって語るまでにぜんぜん至れません。噛み砕ききれてないのかな???とにかく本当によいので毎公演ありがたいなあと思いながら見ています。ボムジョンフン以外でも見たいのですがはたして枠があるのか。


2023.09.10 14:00

칠칠 자첫

七七 ①

チェブク:박규원

ムミョン:김현진

ウォンジュン:김주호

今回初めて見た劇の中で一番の収穫はここかも!!面白かったです。

シノプシスの冒頭を訳すと以下のようになるのですが……こうして見ると劇から受けた印象とは微妙に違う雰囲気かも。

絵を売って暮らしている職業画家、朝鮮初の絵描き・崔北(チェブク)。

彼は「チェ·サンス」と呼ばれ山水画の達人として名を馳せるが、自分の絵を水に浸したり、売った絵を破るような奇行に明け暮れていた。 彼の奇行に人々は彼の側を去っていくが、唯一の友人である無名(ムミョン)だけは彼の側に居続けた。

ある日、北は自分の代表作を描くために無名と金剛山に向かい、目を逸らしてきた自らの過去を振り返ることになる。

実際の内容は、かなり私好みな信念と友情と無情な現実の話でした!!

これくらい昔の時代劇ものは今までなかなかハマれなかったこともあり、また理解できず撃沈したら悲しいな……と思っていたのですが、想像したよりずっとわかりやすかったです。

台詞や歌詞は8割方聞き取れなかったのですが(古語聞き慣れなさすぎて難しい!!!)途中途中大事なポイントが視覚的にだったり台詞でだったりしっかりと説明されていたので、それぞれのシーンで何が起きているのかはある程度把握して見れたように思います。

既に初演から見ていたという韓国の方からレクチャー受けて見に行ったのですが、そこで聞いておいた作品理解度を上げるための補足情報も理解にたいへん役に立ったので、すごくありがたかったです。

※以下ネタバレ

 


↑の韓国ファンの方に、見るにあたって抑えておくべきポイントして「冒頭のシーンは現実ではない」「無名が本当は崔北」という2つを聞いてから行ったのですが、1個目はともかく2個目が???のまま席に座りまして。むしろ難しく考えすぎてしまうのでは……?と不安だったのですが、劇の中盤あたりではっきりとその意味がわかってほっとしました。

絵描きはもともと両班の息子で、ソンフンというのが本名。ソンフンに仕える奴婢の名が「北(ブク)」だったんですね。ソンフンは学業に励むべき両班の身ながら絵を描くことに夢中で、北は文字を学んではいけない奴婢の身ながら文学の才能に長けており、ソンフンは自分に与えられた教書?をこっそり北に渡して学ばせ、自分の描いた絵に詩を書かせたりしていた。ある時、ソンフンは北に、互いの着る服を交換して、自分は外に絵を描きに行き、北はソンフンとして文学を学びに行けばいいと提案する。対して北は、両班すら身を保つのが大変な時代で、奴婢の自分が文字を読み、詩を書くことが許されるわけがないと拒否するのだが、ソンフンの熱い意志を前についに折れ、実行することに。しかしことはそううまくはいかず、身分を偽って学ぼうとしていた北は処され、ソンフンは生涯の友を喪ってしまう。

といった過去のシーンが出てくるのですが、ここがすごーく良くて!

私はとにかく「友と友の思いが通じ合う瞬間」みたいなシーンが大好きなんですよ。

服を交換して〜のくだりで、(ここから台詞の内容はだいぶ曖昧になりますので間違ってたらごめんなさい)渋る北にソンフンがこう言って説得するんですね。

「夢を見ても見なくても変わらない世界なら、夢を見たほうが良いではないか!」

やがて、北がソンフンとすり替わっていたことがソンフンの父にばれてしまいます。ソンフンの父は息子が絵に明け暮れていることに失望し、絵を燃やそうとします。北は必死に止めに入り「坊っちゃんは絵を描いてこそようやく息ができるお方なのです」と説得しようとしますが、奴婢でありながら主人に逆らったとして「息子をお前が堕落させたのか」と激昂されてしまいます。そうして言い争う中、北が

「夢を見ても見なくても変わらない世界なら、いっそ夢の中で生きたほうが良いではありませんか!」

と叫ぶ場面が出てくるんですよ……ㅠㅠ

北はソンフンの見る夢の中に生きる決意をしていたのですね。単なる友でなく、主従の関係であったからこそ、主の信念を全うして夢を叶えてやりたいという気持ちもあったのだろうと思います。

奴婢の身分で主に歯向かった北は殺され、友を喪ったソンフンは、その友の名を名乗る絵描きとなり、自らの目を突いて自分の見たい夢の世界だけを見ようとする……そしてその夢の世界が表現されたのが、冒頭のシーンなのですね。だからそこで出てくる無名は北の顔をしていながら、崔北(ソンフン)に対して敬語を使わないし、奴婢の服を着ていない。かつて「私はお前の七に、お前は私の七に」と願った、自らの鏡となる片割れとなる存在、それがが無名なのだと理解しました。無名に名前がないのは、ソンフンだった彼が北という名を貰い受けたからでしょう。

流れを知った上で2回目見たらもっと楽しめるだろうし、詩の美しさをきちんと噛み締めながら見れたらもっと感動するだろうなと思います。

ひとまずあと2回くらいは見れたら良いなと思っているのですが、とにかく枠のやりくりが大変でですね……どうにかこうにか満足行くまで見たい次第です。ゆてくさんとじぇょんさんの回は絶対に抑えたい……!!調整がんばります。


2023.09.10 18:00

사칠 자첫

47 ①

アンジョンウォン:김창종

カンイジュン:홍기범


期待していたネオ(死の賛美、バニシング、ビースティなどを上げてきた私の本陣制作会社です。念のため解説)久々の新作!!

なのですがあんまネオっぽくないなあと思ったら、どうやら汎ネオとして知られていた制作会社ザウェイブ(シャイニング、ミスト、最後の事件、ザラストマンなどを作っていたところ)がネオと統合することになったらしく、もともとザウェイブで上げようとしてた劇をネオが上げることになったんじゃないかという噂があるようです。なるほど本家ネオよりはザウェイブっぽいと言われればそうですね、という感じの作品でした。ちなみにニュープロ(景宗、ウェスタンストーリー、ワイルドグレイ、イーライなど)はネオから独立したらしく。それでもやっぱり汎ネオは汎ネオとして今後も扱われるのかな??難しいネオ界隈。

ネオ劇には珍しくスーツ姿の男が出てこないのですが、そのかわりに実際に現場でも使われる器具や消防服を許可取って使っているらしいです。衣装へのこだわりが妙に強いところはよくしネオ。

実際の事故現場の状況もかなり徹底的にリアリティを求めた演出で描かれているので、事故や災害などへのトラウマがある方は精神的に負担が大きいかも、と思うシーンがかなり多かったです。ネタバレになるかもですが、エレベーターに閉じ込められる、交通事故、火災での爆発事故、などがかなり鮮明に描かれます。

「그래. 이게 진짜 화재 형장이지.(そう。これが本当の火災現場だよね)」という台詞とともに描かれる「火災現場」の演出は、とくにトラウマ持ちでない私もかなりぞっとしました。あれだけの狭い舞台上、限られたセットの中で、消防署の備品保管室から交通事故現場、火災現場まで鮮烈に表現できるのはすごい。

それから、これは事前に友人から話を聞いていて改めて調べて知ったのですが、ジョンウォンとイジュンの二人は兵役中に義務消防隊という部隊で先輩後輩として出会います。この義務消防隊というのが、軍役者から志願を募って組まれた部隊で、実際の消防官たちの補助をする役割だということを基礎知識として持っていくと、出会いからの流れが入って来やすいです。

物語としては、先輩後輩の絆もしっかりと描かれ、メインテーマとしては「自らのトラウマから目を逸らさず、受け入れて前に進もう」というお話だったかなと思います。(これだけ書くとある程度話が読めてしまいますが、初見まっさらな状態で見てもだいたい話の筋はほとんど読めたので問題ないかと)

ザラストマンの配信を見たときと感覚的にはすごく似たものがあったかなあ。ネオ劇には珍しく(!?)メッセージが根幹にあって、伝えたいことがはっきりしている劇だなという印象でした。ただその分泣かせどころだったり、オタク心に突き刺さるようなものはだいぶ薄めだったかも。

※ここからネタバレ↓

 


とくに気に入らなかった(?)のが心肺蘇生シーン。

ここはジョンウォンの回想だからなこともあってか、ジョンウォンが心肺蘇生する姿を回想イジュンは離れたところから見ていて「ヒョン、もういいよ。間に合わなかったんだ」という風に呟くんですね。

ここ、本来のネオ劇なら、ちゃんと(?)ジョンウォンの腕の中で息を引き取るイジュンを視覚的に描いてくれたはずなんですよ……!!(参考例:バニシング、ビースティ)

物足りないなあと正直思ったのですが、いやそもそもこれは萌え劇ではないんだからそれを求めるほうが間違っていたな、と襟を正しました。ヒョン、て初めて呼ぶシーンとかは結構わざとらしく入ってたけれども。取ってつけたように入る萌え要素w

泣かせどころもあちこちあるものの、こういう微妙なところの淡白さが気になって私はあんまり泣けず。泣かせるぞ〜!悲劇だぞ〜!というのをアピールすべき作品というわけでもないので、これで正解なのかもしれませんが、それでももうちょっと胸に来るような叙情表現はほしかったかなあ……!全体的にあっさりめな感じでした。

とはいえ、専門的な題材を扱っておきながらもわかりやすく、綺麗にまとまった劇だったなと思います。私が見たお二人ももちろん上手でしたし、俳優さんたちも皆さん上手と評判なので、一度見に行って損はない作品です。こういう作品は日本に輸入してもあまり違和感なく翻訳できそう。(義務消防のくだりを消防学校とかに変えれば)

 

 

というわけで、今回の一番の収穫はちるちるだったかな?と思います。意外なところが刺さった……!!

ただ、初演見ていた人たちからは再演での改変がかなり不評らしく、初演バージョンでも見ておきたかったなあという気持ちもあります。初演はもっと情緒のアップダウンが激しくてもっと泣けたということらしい。気になるㅠㅠ

今週末もまた一つは確実に新作見る予定なので、また記録しに来ようと思います。楽しみ!

【観劇レポ】2023年8月観劇まとめ【韓国ミュージカル】

4~6月まとめは?さちゃんコンの話は?というのはともかく、なんか今回の旅は頭のコンディションがよくて(よく寝て眼精疲労マッサージとかしてみたからかも)帰りの飛行機で今回見た5公演分の感想が書ききれたので、この際先にのっけちゃおうと思います。

8月4日~6日のさちゃんコンについてはまたちょっと整理してあげますが、だいたいのことはスペースでしゃべったので、ひとまずもし興味ある方いらっしゃったら今月いっぱいくらいはこちらから聞けるかと思いますので作業のおともにでもどうぞ。
文字に起こして整理するのがちょっと大変なので時間がかかるかもしれない…笑

ではさっそく感想のほうへ。

 

2023.08.11 20:00
와일드그레이 자첫자막
ワイルドグレイ ①

オスカー・ワイルド:정민
ルフレッド・ダグラス(ボシ):정재환
ロバート・ロス:김지훈

曲も題材も好みだったのでけっこうハードルを上げて行ってしまったのですが、結果ランボーが恋しくなって帰ってきました。笑
しかしじょんみんさんの笑顔は自動ぬんむるボタンなのでしっかり泣かされた。ずるいよ〜!
じょんみんさんって本当に太陽そのものみたいな存在だなとつくづく思うのですが、こういう孤高の天才みたいな役で見るのは初めてかも?一曲目のナンバーの最初の歌詞がロスの「彼に出会った時、太陽に会ったのだと思った」なのですが、まさにその通りの存在というか。よく似合ってらっしゃったと思います。
ジェファンさんはブカマからの2度目まして。高貴なお貴族様、というちょっと鼻につくような佇まいがとても良くて、着こなすの大変そうな真っ白お貴族衣装もよく似合ってらっしゃいました。この方、笑うと目が綺麗な三日月形になって、狐っぽい独特の色気が出るのですよね〜!ブカマのときは헛소리中に悪魔が乗り移ったような笑みが一瞬ちらつくという神業をやってらしたようで、スペシャルカテコ映像見て驚いたりしました。(本公演中は本陣定点なので他の俳優様のディテールを追えないのです…)
自らをドリアンやサロメに見立ててワイルドに取り入ろうとする姿はすごく魅力的なのですが、対象的にただのアルフレッド・ダグラスになった途端にすごく色んなものが欠けている人間の弱さや汚さが鮮明に見えて、そこのギャップがかなり大きかったように思います。ワイルドがボシに興味を持ち始めたあたりでロスに「彼には恐れがない」と言うのですが、うーんそうだろうか??むしろ恐怖が大きいからこそ分厚い画面を被っているようにしか見えないけどなあと思い、ワイルド先生見る目どうなってんの??とこのあたりからハテナが。笑
私は運命的・刹那的な愛よりも無償の愛のほうがぐっとくるタイプなので、どれだけ状況が悪くなろうがワイルドもワイルドの作品も理解して愛してくれるロスのほうに肩入れしてしまって、そこもちょっと入れ込みきれなかった敗因な気がしました。それくらいジフンロスの想いの切実さが際立って見えたのもある。
ランボーとポール、ドゥラエの関係と決定的に違うのは、ドゥラエはそもそもポールと同じ土俵に立つことすらできなかったのに対して、ボシは別に天才でもなんでもなく、一線を超えられるほどの特別な何かを持った人間ではなかったのでロスが負けるだけの理由が見えてこなかったというところです。それでいてワイルドを破滅へ走らせるだけの存在として描くなら、もっと強烈に魅力的なキャラクターとして描かないと説得力なくない?と思っちゃって。史実から多少強引な脚色をしてでももう少し感情移入できるようなキャラクターとして描いてくれたら感じ方が違っただろうにな〜と……だってなんかロスに対しての振る舞い方とかめちゃくちゃ嫌な奴なんだもん……女に嫌われる女みたいな
それでも、당신의 눈のシーンでワイルドの愛情に触れて、「時間を止めてしまいたい」と目にいっぱい涙を溜めて満天の星空を見上げ、笑顔でワイルドに抱きつきに行くところだけは、ああよかったね……幸せになれるといいのにね……と思えたのですごく良かったです。でもその直後にすぐ余韻ぶち壊されちゃうんだよな〜もうちょっとそのまま浸っていたいんですよ、ああいうシーンは。客の気持ちわかってくれてない感じがして불호ポイントでした。笑
あと結局天才って孤独に死んでいくしかないんだな、というのも結構悲しかったです。それがじょんみんさんのあの笑顔とともに見せつけられるものだからより辛いよ。
キャストの組み合わせによってはもっとキャラクター像が違ったと思うし、何回か通ったりとか初演メンバーで見たりしたらもっと満足いく回があったかもなのですが。今季はちゃちょっちゃまくなのでこのへんで。また再演したら何回か見に行きたいと思います!

2023.08.12 15:00
더 픽션 자첫
ザ・フィクション ①

グレイ・ハント:김준영
ワイト・ヒスマン:박상혁
ヒュー・ダーカー:박준형

本当はこの枠をドテイルにしようとしてたのですが、回ってきたスペシャルカテコの写真を見て、サンヒョクワイトとジュニョン作家様の並ぶ絵があまりにも好みで、見た目目当て(!?)でうっかりこっちに来てしまいました。
結果、大正解だった!!今回の渡韓で一番テンション上がった(萌えた)観劇になりました。
ブカマで3アリョーシャ見た中で一番好きだなーとは思っていたサンヒョクさん、99年生まれというのが個人的にはつらいのですが(年下………………)改めてかなり好きっぽいです。頭が丸くてかわいい。丸い頭に丸眼鏡、大好物なので(※参考資料:本陣🐯、副本陣🦝、9月に日本に来るぺうにむ等)もうスーツ含めてビジュアルがちょ〜好みでした。ずっとああいうビジュアルでいてほしい。(次はフックですよ)
にょん作家様もま〜いつものごとくお顔が綺麗で、ちょっとくたびれたサスペンダー姿なのがまた良い。それでいて、らってぬんまりや〜系の厄介おじさん仕草をぶっこんで客席の笑いをかっさらっていく笑

作「お前恋愛しないのか?こうやって家にも帰らないから恋愛できないんだぞ〜俺が若い頃はな、近所の女の子たちが…」
記「聞きたくないです^^」
作「このへんに初恋の話もあったはずなんだけど」
記「興味ないんで仕事してください^^」
〜略〜
作「じゃあ今日はこのへんで終わりにするか」
記「そうですね。恋愛の話聞きたくないですし」
作「若い時期は二度と来ないんだぞ!俺が若い頃はな……ゴニョゴニョ……」
記「作家様〜?^^」

ひょくワイトが冷たく切り捨てていくのも良かったです、さすがMZ世代。有害なおじさんに屈することのない若者、スカッとジャパンかな?(ここは韓国だし舞台はニューヨークですよ)
ひょくワイトは全体的にすごく素直でまっすぐな子なので、事件が起きてからもとにかく作家様と作品のために必死になった結果、視野が極端に狭くなってしまっただけなように見えました。どこぞの旧ワイトみたいなヤンデレ感は薄め。とても聡明な子に見えるので、そんな子に誤った道を選ばせてしまったというのもにょん作家様の罪悪感を増幅させていたのかも。にょん作家様は別にできた人間でもなんでもなく、文学的に才能があるわけでもない普通の人間で、ワイトを救うことになったのも本当に偶然の出会いがあったからこそ。だからあれだけのことが起きてしまったらもう自分では抱えきれないのですよね、そもそもそんなことを望んではいなかったのだから。なので自●という終わりに至るまで憔悴していったのも納得できたかも。
「先生のことわかってると思ってたのに…」というワイトの台詞、ワイトは作家様のことを必要以上に神格化していたというか、作家様も一人の人間だってことを途中から忘れてしまっていた感じがしました。憧れの先生像だけを見続けていた感じ。もう少しちゃんと、影のない男という作品だけでない繋がりで出会えていたらよかったのにね。
あと、ひょくワイトは「僕は奴のことを許してないのに、どうして僕が許しを請わなきゃいけなかったんだ!!!」と慟哭するところが本当にすごくよかったです。この作品のこのシーンがちゃんと刺さったのは初めてかも。いつも見てるときはHJカルチャーお家芸ヒーリングの時間〜くらいにしか思っていなかったふしがあり…(ひねくれオタク)改めてちゃんとフィクションという作品を味わえたような気がしました。
ぜんぜんここまで触れてこなかったですがヒュー役のジュンヒョンさんもよかったです!!あとからアーサースの三男だよ〜と言われて納得しました。歌うまいし、顔立ちもはっきりしていて体格もがっしりめ、アーサースっぽい〜と言う感じ笑 今後も色んな劇で見れると良いですね。
正直これまで見てきたヒューってそんな上手くない若手が多かったので(失礼)ちゃんとできる人で見ると作品の厚みが増すのだな!と今更実感しました。
実はこの作品初見時、ジュニョンさんのヒューで見たのですが、正直あの頃のジュニョンさんは顔が綺麗なだけで歌も演技もそんなに……だった印象で。今年ソナタとこれで見てどっちもかなり好きだったので、やっぱり場数って大事ですね。トレッドミルもチケット取ってあるのでたのしみ!

2023.08.12 18:00
더 테일 에이프릴 풀스 자첫
ドテイルエイプリルフールズ ①

ジョン/イアンテ:황순종
バイロン/ルスベン:주민진

久々の撃沈。言い訳ですがあまりにも劇場のエアコンの音が大きすぎて、台詞がかき消されてぜんぜん聞き取れないんですよ!!
ただでさえ難解な話(夢/幻覚と現実を行き来しながら話が進んでいく…?)なのに聞き取り難易度が高すぎてわりと序盤で白旗あげてしまいました。
何度も通ってハマっているフォロワーさんも初見時はなんだこれは…?状態だったそうなので、これはもう複数通わないとどうしようもないやつだなと泣きました。複数回通いたかったよ!!
曲はめっちゃ好きだったので再演したらリベンジしようと思います。できればエアコンの音がうるさくないところでやってほしい。

2023.08.13 14:00
곤투모로우 자첫
ゴーン・トゥモロー ①

キム・オッキュン:최재웅
ハン・ジョンフン:김재범
コジョン:고영빈
イワン:김태한

よくし믿고 보는 웅범。大劇場2幕ものつらいし何回か見ればいいか、とか言ってすみませんでした行ける枠はちゃんと全部通います。
実は映像で見た時、理解が及ばないのもありそこまでハマんないかなあと思いながらぼんやり見ていたのですよね。やっぱり劇場に来て生で浴びると全然違う。大劇場でアンサンブル従えて歌声轟かす本陣というのも良いものですね。
私が大劇場はあんまり…な理由、「出てくる人が多くてキャラに没入できない」が1位なのですが、ゴーンはそのへんの心配が一切いらないのもよかったです。おっきゅん先生とジョンフンとコジョン、この3人の大軸は揺るがないですし、インターミッション20分含む150分公演って実のところビースティーより短くまとまっているし。ストレスフリーな観劇でした。
まだちゃんと理解しきれてないのであまり深くは語れないですが、この日のぼむじょんふんはずっと道に迷っていたように見えました。先生に出会ってからも、先生が本当に自分の憧れた人なのか、共に歩んでいける人なのか信じきれないまま船に乗り、いざ信じて進もうとしたらその道は先生を殺さないと拓かない道で、道の行きつく先が明るくないことも見えていて。出会う前に思い描いていた理想と違う現実に苦しみながらも耐えて耐えて、最期の瞬間を目の前にしたところで耐えきれず泣き崩れてしまった感じ。とにかくずっと苦しそうなジョンフンだったので、救いがなくて辛かったです……
先生との出会いが希望ではなく絶望の始まりだったなんて残酷な話だなあ。おっきゅん先生を誰で見るかによって印象も路線も大きく変わるであろうことはわかっているので、4おっきゅん制覇しないとですね。
噂によるとみにジョンフンの殺陣がすごいということなので、みにジョンフンも見たくなってしまいました。おかしいなあこんなにゴーン回るつもりなかったんですが。お財布が泣いてる。

2023.08.13 18:00
비스티 자4(총막)
ビースティー ④(大楽)

イ・ジェヒョン:김종구
キム・ジュノ:정민
アレックス:송상훈
イ・スンウ:조훈
カン・ミニョク:반정모

ビースティー2023シーズンお疲れ様でした!!
正直話自体はそこまでハマらなかったので思ったより通わなかったのですが、やっぱネオはネオです。楽しかった〜。
ふんスンウ、序盤に見たときよりすごく良かった気がしました。中盤からどんどんマダムの姿に重なっていくようにわざと身振りをジョングさんに寄せていってるのですよね、染まっていっているのがよく見える。
ばんミニョクはとにかくお顔が綺麗〜!あと思ったより声がハスキーな感じで意外でした。キラキラしてた。
この回はマダムが息を引き取るシーンがあまりにも美しくて、あのシーンだけでもどうか記録に残らないものか…と思わずにいられませんでした。
覚えている限り明確に残せればと思うので以下記録

息も絶え絶えのマダムの隣に座って肩を抱いてやるジュノ。お前をエースにするために何をしたか覚えてるか、の話のあと。
「사실 집에 가서 나도 무섭다고…무섭다고……뻥이야, 뻥. 」
マダム、懐から煙草ケースを出し、煙草を咥える。
ライターを点けようとするが手に力が入らず
「주노야, 불 좀…」
ライターをジュノに渡す。
ジュノが火を点けようとするが煙草に火が移らず、マダムの息がもうないことを悟るが、もう一度なんとか点けようとする。二度火を近づけても煙草に火は移らない。泣き崩れるジュノ、ライターの火が消える。

あまりにも美しすぎて、まわりみんなべっしゃべしゃに泣いてる中大興奮してオペグラガン見キメてしまった。ネオ教会の天井に描くにふさわしい絵画がそこに生きていた……(?????)
紙煙草って吸わないと火がつかないんだそうですね。煙草に火を寄せているのに点かない、ということがすなわちマダムの息がもう……ということなわけです。
こういう表現をね、当たり前のようにできるこのペアこそがやはりネオ劇には必要だと思います。ネオの感性はジョングさんとジョンミンさんによって作り上げられ磨き上げられてきたんだなって。だから絶対卒業なんてしちゃだめなんですが。
舞台挨拶にて、じょんみんさんは今回出演オファーを飲む条件が「ジョングヒョンが出るなら」だったそうです。ジョングマダムの隣には自分がジュノとして立ってやらないと、という気持ちで挑んだと、この劇をやって一番よかったのはジョングヒョンに出会えたこと、などとお話しされていて最後の最後までジョングさんの話をしている姿がジュノに重なってじーんとなってしまいました。これからも一緒にたくさんの舞台に立ってくださいね、何卒何卒。
ジョングさんはといえば、後輩たちがたくましく育っていく姿を見れてよかった的なことをお話しされたりと、もう未練はありません卒業しますとでも言わんばかりのご挨拶。カテコの最後、マダムの部屋(2階上手のあそこ)で立ち止まり、煙草をひと吸いして、「Good bye, GATSBY.」と呟いて去られたのだけれど……そんな風にしたってひょっこり次シーズンもいてくれないとだめですよ~~~ほんとに…ネオ劇は劇を作り上げた人が自ら舞台に立つことで語り継いでいかなきゃいけないんだから……ㅠㅠ

というわけで、3日間5公演それぞれ違った味わいの男同士クソデカ感情劇をたっぷり堪能できてとっても充実した旅でした!
しいていうならあと10分早く飛行機がついてたら金曜昼のトレッドミルも見れてたんだけど、そこは次回のおたのしみということで。
秋は新作多めなので何にハマるかまだよくわからないですが、フックとさちる(47)に期待しています。さちるは特に、久々のネオ本体からの新作なので、どうか大当たりであってくれという期待と不安の狭間にいます。ネオはもう新作上げないのかと思ってた。
ゴーン通う回数を考えなきゃいけなくなったのでドはまりするのが出てきたらそれはそれで大変ですがwちるちるもチケおさえたし、ショーマンも見たいし、色々気になるものは多いので、結果答え合わせするのが楽しみです。
わくわくしながら、チケッティングしながら、また来月の渡韓まで労働に励みたいと思います。ファイティン……ㅠㅠ

【観劇レポ】2023年1〜3月観劇まとめ【韓国ミュージカル・演劇】

こんにちは!3月もそろそろ後半に差し掛かってきましたがみなさまいかがお過ごしでしょうか?

私は次の渡韓がもう3月末になるので、このへんで2023年第1クールの総まとめ的な記事を作っておこうと思います。

 

【1月】
2023/1/1 18:00 미수 ミス

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2023/1/2 16:00 신은경 콘서트 シンウンギョンコンサート

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2023/1/2 20:00 신은경 콘서트 シンウンギョンコンサート

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2023/1/4 16:00 푸른 잿빛 밤 青灰色の夜

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2023/1/4 20:00 용의자 X의 헌신 容疑者Xの献身

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2023/1/7 19:00 지저스 크라이스트 수퍼스타 ジーザスクライストスーパースター

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2023/1/8 14:00 난타 NANTA

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2023/1/9 20:00 일로 만난 사이 仕事で会った仲

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2023/1/28 14:30 夢友 ペクヒョンフンコンサートf:id:EmoFreak:20230319214932j:image

 

1月一番楽しかったのは일만사コンかもしれない。歌の満足度はもちろんのこと、お三方のトークがすごく面白くて、何度もお腹を抱えて笑いました。

トークはお客さんから事前に寄せられた質問を選んで皆で答えていく形式。

「Q.他の二人から奪いたいものは?」→「「背!!!!!!」」のくだりがあまりにも面白すぎて腹筋千切れるかと思った。(身長のせいで二人に妬まれイジられるゆひょんそくぺうにむの図)

お三方の仲が本当に良さそうなのがよく見えてきたので、また何か集まってやってくださったらいいな〜と思います。

容疑者Xの献身はやはり映画が好きなのでお話は当然好きで、しっかり泣けたのですが、どうしても演出と曲が好きじゃなかった…笑

あと最前に座ったのに舞台の奥行きが広すぎてオペラグラスじゃないとちゃんと見れない、みたいな状況だったのもだいぶ嫌でした。し●ずくんさあ〜…

ジーザスはようやくりーにむのジーザスを本公演で見られて嬉しかったです!!いやー素晴らしかった…

ヒョンフンユダは、私がヒョンフンさんに持っているイメージと役のイメージが正直あんまり合わないのでどうなんだろう??と思っていたのですが、むしろすごくまっすぐなジーザス強火信者感(???)が出ていて普通に良かったです。あとなんかキラキラしてて可愛かった。


【2月】
2023/2/4 15:00 미드나잇 앤틀러스 ミッドナイト アントラーズ

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2023/2/4 19:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/2/5 14:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/2/5 18:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/2/11 15:00 미드나잇 앤틀러스 ミッドナイト アントラーズ

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2023/2/11 19:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/2/12 14:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/2/12 18:30 연극 아마데우스 演劇 アマデウス

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ご覧のようにビューサンに狂ったように通うことになってしまいました。

Q.何故?

A.ゆひょんそくぺうにむのヒスがあまりにも可愛かったので。

日本原作の演劇を韓国で見て通う、という現象のねじれ感笑

正直なところ作中の表現や題材の選び方、考え方がかなり古く、クィアの描き方としてはかなり厳しい部分もある作品なので、作品自体を評価しているかというとちょっと微妙なところではあるのですが…(良いお話ですが、そもそも今この時代になぜあえてこの作品を選び上演したんだろう?という疑問が勝つ)

とにかく、ヒスが、かわいい……。

まっすぐで、人の懐にするっと入っていくのがうまくて、とにかくヒョンのことが大好き。甘え上手に見えて、自分の本当に柔らかい部分は強がって見せないようにして、無理して笑ってみたりとか。

大型犬系年下彼氏の模範解答を見た。いや〜本当に文句無しでゆひょんそくぺうにむの演じてきた役の中で一番好きです。かわいすぎる。

こんなにべらぼうに可愛いゆひょんそくぺうにむは今後二度と見られないかも、と思ったらチケットを買い足さずにはいられなかったので、なんかすごい増えました。チケットもハンコも。不思議だなあ。

ミッドナイトは正直なところ年越しで見たアクターミュージシャンのがずっと面白くて、ちょっと期待したほどじゃなかったかも…となったのでここでちゃまくとなりそう。

アクターミュージシャンの、怖くて笑っちゃいけないのに笑ってしまう、みたいなブラックユーモア溢れる演出がけっこう好きだったみたいです。アクターミュージシャンのほうも早くまた再演してくれるといいな。

そしてアマデウス。本陣・ジェボムさんのプレビュー初日。

初回からこんな化け物の真骨頂を見せつけられるとは……と恐れ慄きました。

約2時間半、その大部分がサリエリの独白によって繰り広げられる物語。ジェボムさんの台詞一つ、仕草一つ、目線一つで完全に支配される劇場空間。舞台上にある物事すべてに意味付けがされ、演技によって説明がなされる爽快さ。

気づけば10月のアート以来4ヶ月ぶりに見た本陣様でしたが、やはり私にはこの人しかいない……!と痛感する時間となりました。

余談ですが、最近連れ歩いていたふわふわ虎ちゃんをようやく本陣様の劇に連れて行ってあげられたのもハッピーでした。かわいいふわふわ。f:id:EmoFreak:20230319220139j:image


【3月】
2023/3/11 15:00 연극 아마데우스 演劇 アマデウス

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2023/3/11 19:30 연극 아마데우스 演劇 アマデウス

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2023/3/12 14:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/3/12 18:00 연극 뷰티풀 선데이 演劇 ビューティフル・サンデイ

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2023/3/13 20:00 광염소나타 狂炎ソナタ

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2023/3/14 20:00 광염소나타 狂炎ソナタ

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ソナタが始まりました!!!!!

いや~~~ついにですね。

もともとこの3月からは私がずっと気になっていた作品が続々と始まる時期になってまして、推したちがあっちこっちに出たら枠が絶対足りないどうしよう…となっていたところだったのですが、思っていたよりは通う先を絞ることができました。(とはいえビューサンが予定外だったので結局枠問題には苦しんでいる)

ヒョンソクさんをたるゆくでゆる推しするようになってからというもの、せっかくだからいつかはソナタでも見れたらいいな~と夢を見ていたのですが、ついにその夢が現実となりました!

初日、何がなんでも見に行こうということでスケジュール的に少し無茶をして捻じ込んだんですけれど、やっぱりすごく良かったです…

あの声でソナタの曲たちを聴くことができるだけでも幸せなのに、あのときK(置いて行かれる方)をやっていたヒョンソクさんが今度はJ(行ってしまう方)をやるというのもなんだか感慨深く、いろんなことを考えながら見ました。

好きな作品ですが、実は生で見たのは来日版のアイドル回とCOEX版の計2回しかなくて。COEXで見たときの、ハングンJ/ジチョルS/ソングンKペアの回が私にとっては親のような感じです。

ヒョンソクKはまだチョッコンというのもあってか、殺人・死というものそれ自体から音楽を受け取っただけで、自分の力で書いた音楽ではない、という部分がより強く感じられるJだったように思います。

ハングンさんや、13日に見たテユさんのJの印象としては、もともと彼の中にあった(≒表出できずに眠っていた)才能が殺人というトリガーによって目覚めた、という感じで、確かにきっかけは外的要因だったとしてもJ本人の中に力はあったんだと思えるような感じだったんですね。それがヒョンソクJの場合、「死によって書かされている」という印象を強く持ちました。だからこそ、「음악에 영감이 뭐가 필요해?」というSの台詞があまりにも決定的なトリガーとなるんですよね。自分は外的要因、インスピレーションという形でしか音楽を受け取ることができないから。

同時期にアマデウスにも通っていたというのもあり、その「平凡さ」「天才との比較」といった部分、そしてアマデウスの中に出てくるサリエリが神に対して、あなたが私に唯一授けてくださったのは人の才能を正確に理解する才能だ、という風に毒づく台詞があるのですが、ヒョンソクJが授かったのはまさに殺人という行為と極限状態の中で、目の前の死から正確に音楽を受け取る才能だった、ということなのかもしれないなあと考えたりしました。ひどい才能があったもんだ…

結局最後まで人間のまま、人間を捨てられなかったので、殺人という行為への罪悪感と恐怖でもともと不安定だった精神が完全に壊れちゃった感じ。だからもう人間としての生を手放すことでしか楽になれなかったんだな……

ただこのあたりのニュアンスってすごく微妙なところなので、3か月の公演期間中に色々変わっていくだろうなと思います。いわゆる「天才」「鬼才」的な役割をこなす彼をこれまで私は見たことがないので、よりそういう方向に深く没入したヒョンソクJも見てみたいなあ、と勝手に妄想したり。楽しい。

あとピアノ弾く姿が見られたのも本当によかった~~~!!さすがに初回なのでハラハラしながら見ましたが、しっかり弾けてたと思うので次からはそんなにハラハラしなくて大丈夫そうです(笑)

最後の連弾終わり、カテコで明転した瞬間Jではなく無事終わってほっとしたゆひょんそくぺうにむ本人の素の笑顔が見れたのも可愛くてよかったです♡(親バカ?)

ほかの俳優さん方の感想はもう少しずつ見てから次回のブログで書こうかな。正直なところJの完成度としては圧倒的にムンJが素晴らしかったので(あたりまえ体操)、ムンJの話もゆっくり掘り下げてしたい~~~!ムンJの第3楽章、彼が指揮するように腕をふるうのに合わせてバツン!て暗転するのがあまりにもかっこよすぎました。人間やめてるJすき。


こうしてまとめて見るとなんだかすっかりゆひょんそくぺうにむ推しの人になりましたね…。今年もう8回見てる。ここまで来たら副本陣認定かな~という気持ちではあります。

もともと声も演技も好きで推していましたが、コロナ空白期間を経て、演技がよりもっと好きになったような気がします。3年という月日の長さを感じますね…

とはいえ、次回渡韓では本陣様のようやくのミュージカルカムバック!!!ということでブカマが始まります。本陣様も久々の舞台掛け持ち(その間にアート地方公演もあるので実は3作品掛け持ち)になるので、また常に本陣を追っかける日々が戻ってきてくれそうなのも嬉しいです。もう本陣のいない大学路には戻りたくないㅠㅠㅠㅠ

ブカマはコロナ禍で見れず悲しかった作品第2位の作品なので(第1位はスモーク)、本陣がまた出てくださったというだけでもありがたいことだな~と喜びを噛みしめています。まわりのキャストが見たかった人ことごとく総チェンジだったのがつらいですがㅠㅠ

まだ見たことないけど気になっている俳優さんも何人かいますので、新しい出会いにも期待したいと思います!

本陣名物路線ガチャ回しまくる日々がまた始まる♪♪楽しみ♪♪♪


ビューサンとソナタとブカマ通ってたら温度差で風邪引きそう。

ソナタ通う皆様におきましては、ドゥアセン1館の1階後方席(2階席が頭上にかぶるエリア)はエアコンの風が吹き降ろしてきて極寒という状況になっているので、防寒対策にお気をつけください。

 

【観劇レポ】2022年韓ミュ&演劇清算

みなさま、あけましておめでとうございます〜!韓国からお届けしておりますあこです。
ただいまコロナ明け4回目の渡韓真っ只中でございますが、もう年越して一週間以上経ってしまったのでここらで2022年の精算をしておこうかなと思います。
一個一個レポ残したいのですがなかなかそれをこまめにできる人間ではないもので…
書きかけのレポがあったりはするので、いつか出せそうだったら出しますね。

【9月】

2022/9/8 20:00 사의찬미 死の賛美

 

2022/9/9 16:00 사의찬미 死の賛美

 

2022/9/9 20:00 사의찬미 死の賛美


2022/9/10 18:00 사의찬미 死の賛美


2022/9/11 14:00 베어 더 뮤지컬 ベアザミュージカル


2022/9/11 18:00 사의찬미 死の賛美


2022/9/12 14:00 배니싱 バニシング


2022/9/12 18:00 배니싱 バニシング


さちゃん(死の賛美)とバニシングにひたすら通えたのが幸せすぎました。愛してるよネオ…
あとヒョンソクさんのジェイスン、本当に見逃さずにすんでよかったです。すっかり大人気スターになったのも納得のかっこよさ、上手さでした。あともう体の作り込みがすばらしすぎた。あの筋肉は芸術。

【10月】

2022/10/7 20:00 배니싱 バニシング


2022/10/8 14:00 아트 アート


2022/10/8 18:00 아트 アート


2022/10/9 14:00 사의찬미 死の賛美


2022/10/9 18:00 사의찬미 死の賛美


2022/10/10 14:00 배니싱 バニシング


2022/10/10 18:00 배니싱 バニシング


さちゃんとバニシングに(略)
コロナ前と比較しても体験したことがないほどの血ケッティングでしたが、なんとか両方とも全キャスト制覇できました!
回転特典も色々回収できてほくほくです。ネオしか勝たん。
ネオ祭りでコロナ明け渡韓再スタートを切れたのは本当に幸せでした…毎年やってくれたらいいのに。
そして!なによりも大事な本陣様との再会も果たしました!!
よくし本陣…生で見て「ああやっぱり私にはこの人しかいない」という気持ちでいっぱいになって劇場を出られることの幸せを思い出させてくださいました。
映像仕事が多くなってなかなか直接見に行けない俳優様になってしまったのは寂しいですが、早くミュージカルでもそのお姿が見れたらいいなあと思います。
アマデウスも楽しみ!ゴーン出てほしい!インタビューもスモークもブカマも!!本陣様分身してください

【11月】

究極の社畜としてほぼ休みなし&前半ついにコロナにかかり寝込んでいたため渡韓はなし。
つらい1ヶ月だった…

【12月】

2022/12/1 20:00 랭보 ランボー


2022/12/30 20:00 푸른잿빛밤 青灰色の夜


2022/12/31 15:00 랭보 ランボー


2022/12/31 18:00 종의기원 種の起源


2022/12/31 22:20 미드나잇 액터뮤지션 ミッドナイト アクターミュージシャン


1回目は社畜期間が終わった瞬間変なテンションになって、本陣のセンカ(センイルカフェ)あるし飛ぶか!ランボー譲渡さがそ!!と3日前くらいに渡韓を決意。1泊2日でいってきました。
全員新キャストのランボー、ほとんど再演と台本自体が変わったところはなかったのに、解釈がまた新しい感じがしてすごく興味深く見ました!
好みとしては再演の本陣とドンファさんのペアが至高なのですが、なんというかジョンウォンさんのランボーはすごく説得力がある感じでしたね。
そしてギョンスさんのヴェルレーヌランボーのことを「アルテュール」とファーストネームで呼ぶのですよ…ぼむべるとは違った形でまたかなり弱さが前面に押し出されているヴェルレーヌだなあと思いました。
ジチョルさんのヴェルレーヌはまた少し違って、異端児に近いはずなのにすごく世間の中で居心地悪く過ごさざるを得ないという感じ??もっとランボーみたいに破天荒に生きることもできるはずなのに周りがそう生きることを許さなかったのかな、という感じを受けました。
もっと早くランボーみたいな理解者と出会えていたらまた違ったんじゃないかなって。
今回のランボー、うっちんランボーは見損ねるわ2回しか見れないわで、一番忙しい期間にスタートしたもんだからぜんぜん消化不良で終わっちゃったのがとても残念です。大好きな作品なのにㅜㅜ
DVDか中継早くやってほしいな。
そして新作2本とようやく見れたミッドナイト!
ミッドナイト、カウントダウン深夜公演という特別な場だったこともあり、色々バフかかってる可能性はあるのですが、2022年一番最後の観劇にして2022年で一番純粋におもしろいと思った作品に出会えた気がしました。
細かいところは理解できていない部分もあるのですが、とにかく音楽も好きだし演出も面白くてかっこよくて、次何が起こるんだろう?と常に前のめり(気持ちだけで背中はちゃんと座席の背もたれにつけて観ました)で観れたのですよ。
後味が苦いのもこれまた良い意味での大学路作品らしさが出ているなという感じで、大大大満足なしめくくりでした。
みけさんと一緒に見に行けたのもまた楽しかった!
新作2本に関しては正直あんまり刺さらなかったです。
青灰色の夜はヒョンソクさんのビジュアルは最高によかったのですけれど、あまりにも次の展開がはっきり見えてしまい、泣き所でぜんぜん泣けなかったという…
特別どこが悪いとかはあまり思わなかったのですけれど、綺麗にお話しがまとまりすぎていて逆に新鮮味がなかったのもあるかもしれないです。
種の起源は逆にちゃんと小説で読んだほうが面白いのでは?と思ってしまったり。
年明けにミスも見たんですがそれもわかんないところが多すぎたりでうーん…という感じだったので正直この冬はちょっと枠が余りました。
この余った枠を3月以降に残しておきたかった…

【まとめ】

というわけで2022年は以下のような感じになりました!

★ミュージカル 18本
★演劇 2本
★一番多く観た俳優様 김종구 배우님 5回
★一番多く観た劇 사의찬미 7回
(累計29回になりました)
★一番多く行った劇場 大学路TOM 1館 9回(ほぼ半分…笑)

いややっぱりぜんぜん足りないな~~~!!!
今年は少なくとも50~60本は見たいです!
個人的には3月(アマデウス・ミッドナイト・ビューティフルサンデイ上演中+ソナタ、インタビュー、ブカマ、ホープが開幕する)からの枠問題が今深刻なので、本当にどうしようかと思っているところです…客は同じ時間に1公演しか見れないんだよ~~~助けてくれ~~~ㅜㅜㅜㅜ
ラインナップに出てない作品でもめちゃくちゃ見たかったやつがやるかもという噂が出てたりするので、毎週のように渡韓する日々がまた戻ってきたらいいなと思います。
あと退勤が復活するといいな~!
コロナもまだまだ油断できない状況なので難しいとは思いますが、少しずつコロナ前と同じように楽しめるようになってきているので、いつかその日が来るのを待とうと思います。
今年もよい作品にたくさん出会えますように!

【渡韓レポ】2年半ぶりに韓国に来ました(※雑感)

ご無沙汰しております。あこです。

 

やっと渡韓解禁できたよ~~~~~!!!!!

コロナ前最後の渡韓が2020年2月末~3月頭の週末だったので、実に2年6ヶ月ぶりの渡韓。

いや……2年半て…………

むしろよくその長い間で諦めたり違うジャンルに浮気(一年くらいMIU404にどっぷりハマってましたが)せずにここに戻ってこれたなと。

正直コロナ後半年間くらいは、いつ行ける?2か月後は?3か月後は?と、逐一最新の状況を探ったり、韓国で発売されるOSTやDVDをとにかく買い集めたり、中継を見まくったり……と頑張っていたんですが、その反面行けない作品たちの情報を集めるのがつらい時期も定期的に訪れたりしまして。

とくに、本陣様(キム・ジェボムさん)がスモークやブカマやゴーントゥモローといった、韓国で見たかった作品にことごとく出られていて、それをただ指を咥えて海の向こうから見ることしかできないという現実に打ちひしがれていた時期も長かったです。

スモークの時期は本当に病んで韓ミュ関連の情報を極力シャットアウトしていました。結局本陣は中継もなかったし……ほんとに恨んでるからなダブルK。

そういったことに疲れてしまったのもあって、あの頃ほどの狂ったモチベはもう戻ってこないかなあ、という感じだったんですね。

話は少し脱線して私事になりますが、コロナ発生直後あたりの頃に仕事がめちゃくちゃ忙しくなり、毎日のように終電近くまで残業をしながらじゃんじゃんお金を稼いでいたんですね。

でも結局どこにも遊びに行けないし、そもそも今お金を稼ぐ必要ってある???という考えに至りまして。

何の現場にも行かなくなったおかげでお金も溜まったので、えいやーと仕事を辞めてオンライン語学堂に入ることにしました。

そこで半年間プー太郎しながらみっちり韓国語をやって、ある程度の基礎は身に着けられたところで、せっかくだしTOPIKも取って韓国語使える仕事探そう!となり……最終的にめでたく現在勤めている会社に転職した、という経緯があります。

そんなところから、気づけば入社1年以上が経過、そこまで一切渡韓なしですよ。

いや長かったですね2年半。本当に長かった。

 

だから、実際韓国に再度降り立ったらめちゃくちゃ感動して泣くだろうと思ってたんですよ。

ビザ申請して、入国に必要なものとか調べて、久々に飛行機予約して宿予約してチケッティングもして、いざ入国したわけです。

 

ぜんぜんあの頃と感覚変わらな過ぎて何の特別感も違和感もなく入国してしまった。

 

そんなことある?wwwwwwww

 

一応弁解すると、着陸(機体が地面についた瞬間)から入国審査、荷物受取、空港内PCR検査完了まで30分しかかからなかったという爆速入国手続きのせいで、実感が湧く間もなく韓国の地に降り立ってしまったというのが一番の原因だと思うんですよ。

陰性証明書いらなくなったからなのかわからないですけど、列で待つ間もなくあれよあれよといううちに全ての手続きが終わってる感じ。

しかも、こんなすんなりいくもんなの???あれ???って首をかしげている間にも、金浦空港駅の5号線ホームまでの道のりから降りるホームの方面、定宿最寄り駅から定宿への道のり、全部体が覚えているせいで何の引っかかりもなくホテルチェックインまで済んでしまったんですよね。

唯一ソワソワしたのがPCRの結果待ちの時間だったんですが、正直その間も仕事のZOOMミーティングとかをやっていたので(社畜)やらなきゃいけないことをひたすらこなしていたら陰性証明書が届いた、みたいな感じでした。

そこでほっとして、やっと実感が湧いてきたかも?というところで劇場に向かったわけなんですけど、これまた2019年に散々通った大学路TOM1館に向かうわけです。

一番通った死の賛美という演目を、本陣様の次によく見ていた大好きな俳優さんたちで。

あまりにも見慣れた光景ばかり目に入ってくるもんだから、新鮮味がなさすぎてさすがにちょっと面白かったです。自分で組んだスケジュールだけれどもww

 

そしていざ公演に入って、劇が始まるわけじゃないですか。

そこでもまず感じたのが「やっぱこれだよこれ!!!!!これが見たかった!!!!!」っていう、懐かしのおふくろの味を久々に味わったみたいな感じだったんですよね。

2019年の死の賛美と今回の10周年死の賛美ってほとんどキャストが同じなので(本陣いないけど……)、あの頃と地続きの世界線にやっと戻れたんだなあみたいな感じ?

悪い意味ではなく、自分の感じ方まで全部、あの頃となんも変わらなかったんです。

 

これを書いている今は渡韓3日目の深夜なんですが、正直未だに韓国に来た……!みたいな感慨的なものはあんまり感じていないです。

もしかしたらそれは仕事で一年間みっちり韓国と深く関わって韓国人の同僚と韓国に関する仕事をしてきたから、韓国という国が身近なものとして体にしみこんでいるというのもあるかもしれないのですが。

こんなにするっとあの頃に戻れるんだ、というあっけなさの方が強い。

 

それよりも感じたことといえば、大学路がコロナを経て寂れるどころか、めちゃくちゃあの頃よりも活気に溢れている気がする、という点です。

チケッティングがしんどすぎる!!!!!!!

2019年の死の賛美もレジェンド級のキャスト揃いで、キャストによっては毎回100%完売、という、あの年の小劇場公演ダントツトップ売上をたたき出した超人気公演だったわけですが。

今回の10周年さちゃん、あの頃と比べてもさらに無理ゲーなくらい本当にチケットが取れない。正真正銘の全公演1分で完売。キャストほぼ変わんないのにですよ???

他の公演も人気作はほとんどそういう状況なようで、どうやら大学路に通うオタクの母数自体が増えているような感じがします。

いくらチケット取りづらいといっても今回ほど取れない公演ってあの頃はなかったよ……

そのチケッティングの過酷さを裏付けるように、大学路の街も寂れるどころか、むしろ新しい店もじゃんじゃん入ったりして以前より賑わっている感じでした。

観光地どこもゴーストタウンだよみたいな話はなんだったん???ってくらい活気に溢れている。いや喜ばしいことだけれども!

大きく変わったことといえば俳優様たちの退勤がまだ解禁されていないことくらいで、それも解禁されたらもはやあの頃となんら変わらない、むしろさらに活性化した大学路になるんじゃないのかなと思いました。

内需がほとんどの業界だからこそ、早めにコロナから立ち直れたということもあるのかな。

大学路という街が元気でいてくれるのはオタクとしても大変嬉しいことなので(チケッティングは辛いですが)その点に関してはすごく安心しました。

 

その傍ら、未だにコロナ感染によるキャスト変更などはあちこちで耳にするし、毎日昼と夕方に今日のソウルの感染者数がアラートで届くし、まだまだ油断ならない状況であるというのも確かではあります。

我々海外遠征オタクからしたら入国時PCR検査は存在する限り毎回確実にストレスの一因になるし、それが残っている限りは飛べないという韓ミュオタの方も多いですよね。

こうして来れたことはやっぱり幸せだなあという事実をしっかりと噛みしめつつ、残りの日程もめいっぱい楽しんで帰ろうと思います!

 

本当は渡韓レポって書くからには入国準備とか入国してからの流れとか諸々細かく書きたかったのに、結局ただのお気持ち感想文になってしまった~。

いろんな手続きまわりは帰国してから気力が残ってたらまとめて記録しておこうかな、と思います。

渡韓レポとかって他のちゃんとしたブロガーさんとかもまとめてるし、別に自分で書かんでもいいかなという気も……笑

ひとまず観劇レポはまたできる範囲で再開しようと思いますので、もしご興味あればまた覗いていっていただけたら嬉しいです!

 

それでは今日はこのへんまでにします!明日も昼公演当日券買わなきゃなのでいい加減寝る おやすみなさい~~~

 

あこグリンアワード2019【後編】

あこグリンアワード後編です!また更新が止まってた!もう時期とか気にしないことにします。
今回は特別賞(ただ取り上げたいものを詰め込んだだけともいう)編。

前篇はこちら▼

emofreak.hatenablog.com

●対象作品

2019年1月~12月に韓国で観たミュージカル全て

·ストーリーオブマイライフ(스토리 오브 마이라이프)
·もしかしたらハッピーエンディング(어쩌면 해피엔딩)
·ランボー(랭보)初演・再演
·風月主(풍월주)
·エリザベート(엘리자벳)
·ジキル&ハイド(지킬앤하이드)
·あしながおじさん(키다리아저씨)
·月と6ペンス(달과6펜스)
·キングアーサー(킹아더)
·ザ・キャッスル(더캐슬)
·HOPE(호프)
·ザ・フィクション(더픽션)
·ファン・ゴッホとひまわり少年(반고흐와 해바라기 소년)
·狂炎ソナタ(광염소나타)
·ルドウィグ(루드윅)
·ロッキーホラーショー(록키호러쇼)
·ベニスの商人(베니스의 상인)
·死の賛美(사의찬미)
·リトルジャック(리틀잭)
·蘭雪(난설)
·ヘドウィグ(헤드윅)
·ベンハー(벤허)
·このように普通の(이토록 보통의)
·海賊(해적)
·팬레터(ファンレター)
·정글라이프(ジャングルライフ)

 

【番外編:特別部門】

劇場賞

大学路TOM1館

けっこう真面目に考えました。

韓国の劇場は基本的にどこも見やすくていいなと思っています。その中でもTOM1館の視野はとくにすごいなと。

前方から最後列まで割とまんべんなく座りましたが、どこに座っても前の列の人の頭が舞台に被らないんです。最前エリアの両サイド端とかでなければ、基本舞台上が見切れることはないんじゃないかな?このシーン好きなのに見辛いㅠㅠㅠという悲しい思いをしなくていいってめちゃくちゃ幸せなことです。

その代わり、入場即断崖絶壁階段なのは何度通っても怖いですが……(笑)あとトイレがあまりにも少ないのはどうにかしてもらいたいですね。2つて。

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ベストケミ賞

「死の賛美」
ムンウジン×アンシムドク×ボムサネ

最後の最後までミョンウンを信じて大切にしてくれていたムンウジンとアンシムドク。最終的にウジンシムドクvsサネ、という構造になるのが基本線なこの作品。ジェボムさんが編み出した友情&愛情路線においては、ムンソンさんとユジンさんが相手のときが一番極限まで魅力が引き出されていたように思います。

大切な友人に向けて引き金を引いてしまったことを後悔していたムンウジン。
罪悪感からミョンウンの名前を呼びながら自殺を図ったり、何度も繰り返し握り合った手の感触が忘れられなかったりと、彼にとってのボムサネは単なる恐怖の対象ではなく、確かにとても大切な存在であった、というのが強く伝わってくるウジンでした。
自分を騙していたミョンウンのことを恨みきれないウジン。優しすぎたんですよね、ムンウジンは。だからこそ、どんなにダメ男でもシムドクが好きになったのにすとんと納得がいくんですよね。

アンシムドクも、最後までボムサネを大事に思ってくれていました。
ウジンとの関係においても、アンシムドクは「ウジンが(大切な友人だったはずの)ミョンウンまで疑うほどに狂ってしまった」ことに落胆していたように思います。ウジンが言うミョンウンの真実を信じたくなかったんですよね。ミョンウンは大切な友達だから。
わんびょっかんきょるまるで戯曲の結末を聞き出そうとしたときに、「ただの普遍的なラブストーリーだ」と誤魔化そうとするボムサネに対し、「ミョンウン、"私を見て!"本当にそれだけなの?」と声を震わせながら言った回(10/3夜公演)があって……そうなんです、この回のボムサネ、自分の正体をシムドクに知られることへの恐れなのか、シムドクの言葉を遮るように話し、一度も目を合わせようとしなかったんです。
それに目ざとく気づいたアンシムドクのアドリブが「私を見て!」……思い返すだけで泣けます。わんびょっかんきょるまるであんなに泣くのはたぶんあの回が最初で最後でしょう。
どこかのインタビューでユジンさんが「ボムサネは可哀想な子。わんびょっかんきょるまるで"안녕"を言うときは子犬を置いていくような気持ちになる」というようなことを仰っていたと知りボロボロ泣きました。ボムサネにそんなこと言ってくれるシムドクはアンシムドクしかいない……;;;

そしてボムサネ。
ムンウジン(毎回)とギョンスウジン(3~4回限定?)相手のときだけ現れるウジンとの友情路線。
友情路線の日(確定)orアンシムドク相手のときによく現れるシムドクとの愛情路線。
やっぱり私はクソデカ感情が交差しまくる切ない話が好きなので!サイコパス死神様の回ももちろん好きですが、「あの時は本当に幸せだったのに。私たち三人」という台詞がぐさりと刺さって抜けなくなるような友情路線が一番好きでした。

ジェボムさんの鬼才ぶりを余すところなく堪能できた死の賛美という作品、このタイミングで出会えて本当によかったです。
次のシーズンでもぜひ!ぜひ!!出ていただきたいです。そうなったらもうソウルに住むしかない。ボムサネ貯金しよう。言うだけならタダ。
まだまだ無限に書けそうですがこれくらいにします。詳しくは過去のブログを読んでください(笑)

 

そして、惜しくも受賞は逃しましたが、ベストケミ賞次点はドンファランボー×ボムヴェルレーヌでした!
DVD本当にありがとうございました。家宝にします。

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ベスト回ランキングトップ5

「あの日に見たあの回」として特に印象に残っている公演をピックアップしました。
正直ここに載せる回はどれも甲乙付けがたいのですが、あえて順位を付けます!

が、5公演だけという縛りは無理なので諦めました!(笑)といわけで、5位からカウントダウンしていきます~。

 

5位

●2019.01.05(土) 19:00 @대면문화공장 1관
もしかしたらハッピーエンディング(어쩌면 해피엔딩)
オリバー:김재범
クレア:강혜인
ジェームス:양승리

本陣さまとの出会いの作品。

呼吸困難になるまで泣いた。

この頃は聞き取れる単語なんてせいぜい1場面につき2・3個というレベルだったので、何を言ってるかなんて99%わからなかったんですよ。それでももう序盤から涙腺が緩んで、中盤からずっと涙が止まらず、鼻を啜るまいと息を止めていたら終演後には呼吸困難による頭痛でフラッフラになっていました。
忘れられない出会いになりました。ボムオリバーもヘインクレアもスンリジェームスも皆さん素晴らしかったです。あ~おへぷ観たい!!

●2019.05.05(日) 18:00 @SMTOWN THEATRE
狂炎ソナタ(광염소나타)
J:박한근
S:김지철
K:이선근

運営とSMタウンシアターのマイナス分をふっとばしてランクイン、というだけでどれだけ素晴らしかったかわかっていただけると思います()
この作品、日本公演アイドル回+この日の2回しか見ていないので、大学路でやっていた頃を知っているマニアの方とはぜんぜん違う受け取り方をしているかもなのですけれど。直前まで月と6ペンスにどハマりしていた上、キャストも被っていたので、受け取れる土台ができていたのも大きかったかなと思います。
小劇場作品をやるのにまるで向いてないライビュ用の劇場で、大劇場10列目くらいの距離から観ても感情のぶつかり合いがグサグサ刺さってくる凄まじさ。オリジナルキャストかつ歌に説得力のある方々だからこそ受け取れた感動だったと思います。
いつか小劇場でまた観られたらいいなあ……

●2019.05.15(水) 15:00 @샤롯데씨어터
ジキル&ハイド(지킬앤하이드)
ジキル/ハイド:조승우
ルーシー:해나
エマ:이정화

国民的スター、チョ・スンウ俳優様のジキハイ。
スターがスターたる所以を身をもって理解しました。本当にすごかった。
お芝居の説得力が違うのですよ。もう長くこの役を演じてきていらっしゃるというのがなにより一番なんでしょうけど、他のキャストで観たときとは圧倒的にジキル博士/ハイドの人物の質量が違う。
正直ジキハイという作品自体はまったくといっていいほどハマらなかったんです。グァンホさんやドンソクさんで観たときも、役者としてこの作品を演じるお二人を観たことへの満足感はあっても、作品自体が響くことはなかくて。それがスンウさんで観たとたん、まるでリメイクされた別作品を観ているのか?というくらいに物語がすっと入ってきたんです。お芝居の力というのは本当にすごいですね。

 

4位

●2019.10.03(木) 15:00 @대학로TOM1관
死の賛美(사의찬미)
キムウジン:김경수
ユンシムドク:최연우
サネ:김재범

●2019.10.03(木) 19:00 @대학로TOM1관
死の賛美(사의찬미)
キムウジン:주민진
ユンシムドク:안유진
サネ:김재범

この日の昼夜公演はセットで語りたい!というわけで2回分まとめてランクインです。

まず昼公演。ギリギリまで「ハン・ミョンウン」を演じ続け、二人を掌の上で弄んで楽しむ愉快犯サイコパスボムサネでした。
ボムサネ覚書の記事に少し書いているので、引用しながら書きます。

10/3の昼公演がその方向性の完成形だったのかな?と思っていて。♪俺達の関係はここまでだ でウジンに撃たれるまでは、本気でウジンもシムドクも大切に思っているようにしか見えない演技をしているんです。でもウジンが引き金を引いたのを見て「うじな、どうして俺を……?」と声を震わせた直後、空の銃を奪い返して狂ったように何度も引き金を引きながらカラカラ笑うんですよ。
さらには腰が抜けてへたりこんだウジンを覗き込んで「はは、かわいい^^」と満足そうににたりと笑って去っていく、という。
たぶん一番のホラーです。そりゃ煙草漬け薬漬けにもなるわ……

この「かわいい(日本語)」、もともとは東京賛歌でシムドクがウジンにキスするときの台詞です。
その後ウジンがシムドクにキスし返す時に、ギョンスウジンはこの「かわいい」をお返しみたいにして言ってからキスするんです。ギョンスウジン限定のディテール。
それを利用して、絶望のどん底にいるウジンに向かって「かわいい」を投げかけるボムサネのえげつなさよ……他の日には「うじな~、銃弾がないねぇ?ははは、かわいい♡」ってさらにおちょくったりする回もありました。最っっっ低!!!
ウジンが自分の思い通りに壊れていってくれたのが面白くてしょうがなかったんでしょうね。対照的に完全に魂が抜けて錯乱状態になってしまうギョンスウジンの憐れさがこれまた効くんですよ……ただでさえ気弱で小心者っぽい雰囲気たっぷりなギョンスウジンだからこそ、余計にかわいそうで。

まだまだホラーは続きます。この回の♪完璧な結末 は、完全にシムドクを洗脳せんとする悪魔モード。美しい結末へ向けた最後の仕上げです。(失敗するけど)

さらにこの日、シムドクに対しては完璧に演じきっていたのですが、♪完璧な結末 のラストの「안녕」で化けの皮が剥がれていました。
それまでは心からシムドクを求めて焦がれているような演技をしていたものの、シムドクが銃を受け取ったことでやっと思い通りになる!とニヤけたまま挨拶しそうになっちゃうんですよね。でもそこであ~いけないいけない!今はこういうテンションのシーンじゃないよね!と自分を諌めて、わざわざ切なくて苦しそうな表情を作ってから「안녕」と声を震わせて去っていく。

有無を言わさぬ強い口調でシムドクの心の隙を突き、かと思えば優しい言葉でまやかしの愛情をちらつかせ、ウジンへの想いを折ろうとする。シムドクの目が届く間は「シムドクに想いを寄せる男」の仮面を決して外さないんですが、視界を外れた瞬間に本性が滲み出るのが観客にはよく見えるわけです。シムドク逃げて!!
「誰も私を縛らないところ~この世にはないところ」のデュエットパートで、銃を握らせた右手を掴み、完全に冷え切った表情で耳元に囁きかける、その目つきの恐ろしさ。シムドクでなければあんな洗脳耐えられないですよ普通。

このギリギリまで騙すパターンが初めて爆誕した日、ジェボムさんファン界隈でも「途中まで友情路線だと思って見ていたのに、うかんよで後頭部をぶん殴られた」というようなふぎツイートが溢れ、衝撃が広がっていました。
ちょうどムンボムのペアマク後で、もう友情路線は見られないのか……?と界隈が皆みょんうにに飢えていたタイミングだったので、ファンとしても期待していたんですよね。ぼむうにに会えることを。

きっとジェボムさんも観客の絶望顔を見てご満悦だったことでしょう(白目)

続いて夜公演。昼公演で魂をすっぽり抜かれてしまったので夜公演ちゃんと楽しめるか少し心配だったんですが、杞憂でした。

わんびょっかんきょるまる
명운아! 날 봐, 정말 그거 뿐이야?
自分が描いた結末を語るとき、どうしてもシムドクを正面から見られないボムサネに気づいて、切実に訴えかけるように"날 봐"って😭😭😭アンシムドクは最後までミョンウンを信じてたし、信じたかったんだと思う

— あこ*아코 (@ako308_5) 2019年10月3日

シムドクに本気で想いを寄せてしまったボムサネ。本当に切ないんですよ……
上のベストケミ賞のところでアンシムドクとの関係性はしっかり書いたので割愛しますが、この日の昼夜公演、♪完璧な結末の最後、サネがシムドクに別れを告げる「안녕」の台詞の違いが本当に素晴らしかったと思うのでそれについて書きます。

全く同じ場面・全く同じ台詞で、昼はぞわっと鳥肌が立つような気味悪さ、夜は実らない恋の切なさを感じるなんて、そんなことあります???
こういうのが好きすぎるので同じ作品を回すのやめられないんですよね。
この「안녕」と言って部屋を去る、というのを、ボムサネは♪死の秘密 でも繰り返します(言わない日もある。溜息つくだけとか鼻で笑って首傾げるとか)。この別れの挨拶が持つ意味が回によってがらっと色を変えるんです。
言葉ひとつの中に込められた意味の多さに眩暈がします。絶妙なニュアンスの違いが作品の解釈を根幹から揺るがす面白さ。

私はこの作品のこういうところが大好きです。

 

3位

●2019.07.31(水) 20:00 @대학로TOM1관
死の賛美(사의찬미)
キムウジン:정문성
ユンシムドク:안유진
サネ:김재범

 ●2019.08.28(水) 20:00 @대학로TOM1관
死の賛美(사의찬미)
キムウジン:정문성
ユンシムドク:최수진
サネ:김재범

 

またも2回分まとめてですが……過去のブログやベストケミ賞でさんざん話したのでもうここには余計なことは書きません(笑)
ムンボム友情路線誕生の瞬間&友情ペアマッコンの両方を観られたことは本当に幸運でした。2回とも本来の予定を捻じ曲げて強行した渡韓だったので、多少無理してもこういう体験ができてしまうってめちゃくちゃ危険だな……と思ったり。味をしめてしまう。
でもなぜ3位なのかというと、どちらも甲乙つけがたいゆえ、7/31のほうがよかった部分と、8/28のほうがよかった部分がそれぞれあるからです。
だからこの回!ってのが決められなくて、1位にできませんでした。エモさでいったら圧倒的に1位なんですけども……!!くっ悩ましい!!!

 

2位

●2019.11.10(日) 18:00 @yes24stage1관
랭보(ランボー)
ランボー:정동화
ヴェルレーヌ:김재범
ドゥラエ:백기범

正直に言うと、あのさちゃんの後、ランボーにちゃんとハマれるとは思ってませんでした。
事実、最初の何回かはそこまで刺さらなかったんですよ。やっぱり曲が素晴らしいな~!再演のアレンジ良いな~!というくらいで。

そう、🌸🐯(ドンファランボー/ジェボムヴェルレーヌ)ペアチョッコンまでは。

ほぼジェボムさん固定で通っていたわけですが、ヒョンフンランボー、ソホランボーとの回を見ながら、たぶんこれはドンファランボーとのペアで見たらどっぷりハマれるな、という予感はなんとなくありました。
そしてその予感がばっちり的中したときの感動たるや!
(ほんと、なんであんな遅くまでこのペアなかったんでしょうね。9月上旬開幕でペアチョッコン10/5ですよ。そのあとも1か月くらい🌸🐯なかった期間ありましたし。キャスケの偏りめ……)

話が逸れました。
そのペアチョッコンの10/5昼も十分素晴らしかったんですが、やはり芝居功者のお二人なので、回を増すごとにどんどん息が合っていきました。やはり、ぶつけ合う感情の濃さがどんどん深まっていくのは大学路の醍醐味ですね。

ドンファランボーは、再演3ランボーの中で一番強く"ヴェルレーヌ自身を"愛してくれるランボーでした。
劇中のランボーの台詞で「俺達が一緒にいたら不幸になるのなんてわかってる。だから何?」というのがあるのですが、キャストによってニュアンスが全然違います。
たとえば、ソホランボーだとこの台詞でかなり強めにヴェルレーヌを突き放すんですよね。「どうして俺について来れないの?」という苛つきが見えて、彼ら二人の間にある違いが強く感じられるニュアンスでした。ソホランボーはどこまでも純粋な詩人で、ヴェルレーヌにとっては厳しすぎるくらいの先導者であり神様だったので。
ところがドンファランボーの場合は、この台詞と共にヴェルレーヌの頬を撫でたり、抱き締めたり、自分の胸に手を当てさせたりして、自分のいる世界にヴェルレーヌを繋ぎ止めようと必死なんです。10月の時点ではソホランボーやヒョンフンランボーと同じように、苛立ちを顕にするようなニュアンスも感じられましたが、11月以降は苛つきよりも切実さのほうがずっと濃くなっていました。

同シーンの最後の台詞「したいようにしろ。俺は歩き続ける」も、ドンファランボーなりにヴェルレーヌの意思を尊重した結果なのだと思っていて。ヴェルレーヌ自身の意思で一緒について来てくれるのを待ってたんじゃないかなって思うんです。
失望して突き放せたらもっと楽なはずなのに、愛しているから諦められない。そういうヴェルレーヌ自身への想いというのが特別強く見えるのがドンファランボーの大好きなところでした。

対するジェボムヴェルレーヌ(長いのでボムポールと略します)は、ランボーと同じ世界が見えるからこそ、その世界が世間には認められないことも、抗い難い現実があることも知っている。ランボーの未来が明るくはないだろうことは痛いほどわかっているから、その手を取れなかった。
もう一度地獄へ身を投じるだけの勇気がなかったんですね、ボムポールは。けれどそのことをずっと後悔して、ランボーと決別したあとも泣きながらアブサンに溺れたりしていくわけです。
こんなんじゃダメだとわかっていても恐怖から逃れられない、どうしようもなく弱い人間で、だけど詩だけは持っていた。ランボーに出会い、愛されれば愛されるほどその重みが負担となっていく。
「君と一緒にいる時間は毎晩飲む毒酒のようなものだ。しばし現実を忘れさせてくれる幻覚、夢、狂気!」という台詞がボムポールをよく表していると思います。その夢にただ溺れ続けていられたらよかったのに、家族や文壇や世間の雑音がそうはさせてくれなかった。若く、家族とも不縁で、まだ背負うものを持たないランボーとはあまりにも背負うものの数が違いすぎた。史実のヴェルレーヌ像とはちょっと離れてますけれど、すごく感情移入できるし庇護欲をかきたてられる役作りでした。可哀想な可愛い人……

この作品は中盤以降、ひたすらランボーヴェルレーヌがすれ違いぶつかるシーンが続きます。
お互いがお互いの詩を尊敬していて、お互いをこのうえなく愛していたのに、最後まで共に歩むことができなかった二人。
ドンファランボーにとっては、「たとえ自分の詩がまだ世間の誰にも理解されなかったとしても、ヴェルレーヌだけは必ず理解してくれる」という思いが一つの支えだったんだと思うんです。
「私は君みたいに未知の世界へ向かっていけるような人間じゃない」と言うヴェルレーヌに対し、「だけどあなたは俺を理解したじゃない。それだけで十分に特別だ」と答えたときの、あなたと詩を通して繋がれたことが心から幸せだ、と訴えかける切実なまなざし。
ドンファさんの愛の注ぎ方って濃度がえげつないじゃないですか。眩しくて受け止めきれなくなるヴェルレーヌの気持ちめっっっちゃわかる。
なぜあの決別に至ってしまったのか、詩人同志としての関係性と恋人としての関係性が複雑に絡み合って、色々な視点から彼らの関係のことを考えられるのがこのペアの大好きなところでした。

ペアの話の詳細はこのへんにして。
この二人のペアでは計5回見たのですが、迷わず断言できるくらいに11/10(日)の夜公演が最高でした。

11/8(金)夜、11/10(日)昼公演も同じペアだったのですが、その2回は私が大好きな上記路線とはまた違っていたんですよ!
ランボーヴェルレーヌを人としても詩人としても愛していたのに、ヴェルレーヌは最終的にランボーの詩人としての才能しか見えなくなっていた、そんな路線でした。あまりにも🌸ランボーが可哀想でつらかった……この路線も今思い返せばすごかったですが。
1ヶ月ぶりに見た🌸🐯がそんな路線だったので、まさかもうペア初日に見たあの切ないロマンス路線には会えないのでは!?と思っていたところで、運命の11/10(日)夜公演がやってきたわけです。

あまりにも素晴らしすぎて、泣きすぎて酸欠になりながら雨の中ホテルへ戻ったのをよく覚えています。むしろ感動したことしかよく覚えていないので公演中の細かい記憶がだいぶ飛んでしまっているのが悔しい……

傲慢ラッパ以降があまりにも辛くて苦しくて切なくて、彼ら二人がぶつかり合うたびにぼろぼろ涙が出てきて止まりませんでした。最後のちょろくりぷで、「짧은 입맞춤에 수줍게 묽든 내 얼굴을 그대 여린 가슴에 살며시 웅크리게 해주오」の部分をヴェルレーヌの声で想像しながら胸に詩集を抱いていた🌸ランボーが、その詩を通してポールの姿を思い浮かべ、ポール、ポール!と呼びかけながら近寄っていく姿を見て、顔面をぐっしゃぐしゃにしながら号泣。
死を目の前にしてなお詩を通してポールを想っていたランボーランボーが遺した詩によって救われたヴェルレーヌ。決して晴れやかなハッピーエンドではないですが、とても切なく美しい結末でした。
こ~~~いうのが大好きなんだなあ!!!!!(大の字)

この日以降も3公演この作品を見ましたが、結局この公演を超える回には出会いませんでした。
こういう奇跡みたいな回って、その回が素晴らしかったのはもちろんとして、その記憶と感動を大事に大事に抱えるおかげで思い出補正もかなり強力にかかるので、なかなかその後同じ作品でそれを超えるものに出会えなくなってしまうのは少し欠点ですよね。
それでもその後の回が面白くなかったというわけでは決してないです。🌸🐯以外のペアも含めてマッコン週もすごく楽しく観ましたし、それぞれの回ごとにとても好きなニュアンスやディテールもたくさんありました。

やはり好きになった作品をたくさん観るのが私は一番楽しいみたいです。
食べ物も好きなものばっかり食べ続けるし、そういう性分なんでしょうね。
次はどんな作品に通いまくることになるやら……今はもうそんな状況じゃないので、早く飛べるようになって、次の沼に出会いたいです。切実……

 

1位

●2019.08.18(日) 16:00 @浅草九劇
SMOKE
超:日野真一郎
海:大山真志
紅:池田有希子

「いや韓国の公演じゃないじゃん!!!」というツッコミは無視します。韓国ミュージカルだし!なによりこれはあこグリンアワードだから!!!

浅草SMOKE、初演の千秋楽がほんっとに素晴らしかったんですよ。
公演も最高で、最後の舞台挨拶の最後に「君は時折、君が一番嫌いな食べ物を貪り食う!」とW紅が声を揃えて。そこからキャスト5人による♪翼 でグランドフィナーレ、という。客席みんなぼろっぼろに泣いてて、終演後トイレ列に並んでるときも周りがみんな泣いているので嗚咽の大合唱みたいになってたのを今でも覚えています。2位のランボーのところでも書きましたが、そういう奇跡みたいな回ってなかなか塗り替えられないんですよね。

ところが、再演浅草SMOKEは違いました。
正直作品の完成度というところで言えば、公演序盤の時点ですでに初演千秋楽を超えていたように思います。
続投キャストだからというのはもちろんですが、超・海の二役を演じる大山さんと日野さんの深まり具合がダントツで凄かった。
このお二人が出演していると、超の向こうに海が、海の向こうに超が、自然と見えてくるんです。役作りが似ているわけでもないのに、なぜかお互いの影が見えるんですよね。
両方の視点から作品を掘り下げていっているからこそ、超と海がどこでどう繋がっている存在なのか、という部分がとてもよくわかっていたんだと思います。

終演後、延々とポエムを垂れ流していたときの記録。
マッコンということでご自由にどうぞ、と飴ちゃんが置いてあったの、あれ大学路リスペクトですよねえ。アトラスさんの韓ミュ愛を感じた瞬間でした。次はマニアカード制度も是非取り入れていただきたく。

話を戻します。
このお二人、見た目といい声といい雰囲気といい、まったく欠片も似てないじゃないですか。(※私は元おおやまさんファンです)(※今も好きですよ!!!)
普通に見ていたら鏡合わせの存在になんてなりようもないくらい違う二人なのに、その彼らがぴったりと「同じ」である、と感じる瞬間が確かにあったんです。

この千秋楽の日、全体を通してすばらしい熱量だったのですが、一番奇跡を感じたのは「私はひそかに鏡のある部屋に入る」の声の重なりでした。
海が超と自分の関係を理解し、鏡合わせの存在をはっきりと認識し、その姿に自分の姿をはっきりと認めた瞬間。そういう、台詞や歌詞を超えたところにある表現を確かに受け取った感覚、第四の壁を超えてこちら側に飛び込んでくる演劇表現の力というのを直に肌で感じたこと。あの瞬間の身震いは今でも忘れられません。
こういう演劇的な感覚を、あの濃密な空間で共有できるというのはすごく奇跡的なことだと思っていて。多少スピリチュアルな表現かもしれないですけれど、私にとってはエンタメが宗教みたいなものなので、間違いでもないのかなと。

この作品を生み出したクリエイターの皆さんや大学路という街にも、日本公演を企画してくださったアトラスさんにも、難しい題材を全力でやりきってくださった演者のみなさんにも。本当に感謝しています。
今月中にはDVDが届きそうですし、秋には韓国でも再演が予定されています(大学路の「上演予定」は実際に幕が上がるまで信じちゃダメですが)。
韓国でも、できれば本陣様……ジェボムさんの超で、この作品が見られることを願って。
夏が終わるまでにはコロナ殲滅されてますように!!!!!

 

 

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以上、思った以上に長々と書いてしまってようやく書き終えた自己満アワードでしたが、今年まさかこんな状況で新しい作品との出会いが強制的に絶たれてしまうなんて思ってもみませんでした。
アートも、ブカマも、ミッドナイトも、リジーも、デミアンも、アンチェインも、何もかも見れず……夏の作品として今公開されているロビンとバスケ団はなんとか見られることを信じてますが、考えれば考えるほど悲しくなりますね。
7月に台湾でランボー韓国カンパニーの公演が予定されていたのですが、こちらもどうなるかわからないですし。🌸🐯ペアが行くなら私も台湾行こうと思ってたんだけどなあ……

気が滅入る日々ですが、手元にあるDVDやプレスコ・カテコ動画を見ながら、また気軽に飛べるようになる日を待とうと思います。

 

はー渡韓したい!!!

 

【ミュ渡韓記録】弾丸日帰りソウル旅録&決算


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안녕!今回のブログ内容はタイトルの通りです。またの名をTMIブログともいう。
 
テーマ:
コスパ重視★日帰り渡韓のタイスケ&費用を記録しよう!
 
2/2(日)に弾丸で決行した日帰りソウル遠征。
せっかくだし、なるべく最低限の予算&時間でコスパ重視渡韓するとどんな感じなの?というのを記録してみることにしました。
注:人に勧められるような旅ではないです。
ただ、「どうしてもこの日のこの公演だけは見たいけど……!!」って人の背中を押す手助けくらいにはなるかもしれない。なぜなら私がそういう理由でよく日帰り渡韓するからです。
今回のブログでは、だいたいのタイスケと、各タイミングで使ったお金をまとめてみました。
MD購入などの雑費も全部含めて5万円以内に収めるのが目標!
ちなみに、ソウル現地での移動手段は全て地下鉄のみです。一人でバス乗る勇気が未だにないので。
では、朝から時系列順にまとめます~!