EmoFreak’s blog

限界オタクが韓国ミュージカルを観て感じたことを忘れないように書き留めていくブログです。

【사의찬미死の賛美2019】범사내と범운이についての覚書①

書こう書こうと思って結局またこんな時期になってしまいました。
死の賛美、通称さちゃん。2019年あこ的こんなはずじゃなかった大賞受賞作。
毎回毎回解釈が変わるボムサネ。その変化に翻弄されながらひたすらTOMのドアを回し続ける日々も、気づけば残るはマッコン週のみとなってしまいました。寂しい。
今回はここまでのボムサネ個人的解釈まとめです。
あまりにもパターンが多すぎ&どんどんアップデートされていくので、今記憶にある部分だけでも記録しておこうと思いまして。
いつも通り、誇大妄想&自己解釈&ネタバレありですので、心の広い方向けとなっております。よろしくお願いいたします。
 

범사내と범운이について

毎回路線は変わるものの、(私が見たところ)確実に変わらない前提が二つだけあります。
ボムサネは人間ではない
♪死の秘密 にて。撃たれた傷はしっかりと痛むものの、しばらくすると癒える。ボムサネはいつもその癒えた場所をパッパッと左手で払います。
開幕前のインタビューでも「サネのキャラクターを三つのワードで表すなら?」という質問に対して「死、運命、死神」と答えていらっしゃるので、私は基本的に「ボムサネ=死神のような存在」であると解釈しています。
「ハン・ミョンウン」という人間を"演じながら"二人と関わる
界隈(?)では범사내と범운이という二つの名前がよく並んで語られます。
ウジンやシムドクと接するときの「ハン・ミョンウン」としての姿は、ボムサネ本体の性格とは全く違うもの。
聡明かつ明朗で人の懐に入るのが上手く、茶目っ気に溢れた青年。
その日によってテンションの高さに違いはあれど、基本的にはそんな「理想的な友人」の姿をとっています。人間たちを惹き付けるための役作りなんですよね。
仮の姿であるミョンウンと、本来の姿であるサネ。ジェボムさんはその二つの姿を表情と声色でコントロールして、スイッチを切り替えるみたいに絶妙なタイミングで使い分けてきます。
そのタイミングが毎回違うのが問題なんですよ!!(沼)
4ウジンとのペアごとの方向性に沿ったパターンもあれば、突然変異のように現れるパターンもあって、正直このタイミングは毎回読めません。
毎回必ずサネスイッチが入るのは♪サネの提案 で机の上からウジンを見下ろすところ、♪東京讃歌A で影絵を操りながら二人の生い立ちを語るところ、♪彼が来ている でウジンの書いた結末の原稿を破りながら死の賛美を歌うところ、の3ヶ所ですかね。
その他にもターニングポイントが色々あるのですが、そちらに関してはまたいつか。
 

ウジンとのペアごとに決まっている方向性

があります。
既にそれが当たり前(?)になってしまったのですが、普通に考えたらそんなことやらないですよね。普通は。どうなってるの???
毎回必ずしもこう、というわけではないのですが、だいたいの方向性はこんな感じなのかな?というのが以下になります。
 
ミンジンウジンとの場合
シムドクを巡っての恋の三角関係。
주범ペアのときは高確率でボムサネはシムドクのことを本気で愛します。
特に10/3の夜公演が圧巻だったのですが、♪完璧な結末 でミョンウンとしての仮面すらかなぐり捨てて本気でシムドクを手に入れようとしていたんですよ……シムドクへ向けて「안녕」と震える声でお別れをして、寂しそうに笑って去っていく姿がもう本当に……ㅠㅠㅠ
そしてさらにアンシムドクとのペアの場合、年下の男としてシムドクに甘える姿が見られるのがとっっっても萌えでした。
シムドクの肩にこてんと頭を乗せてみたり、ふざけ半分に色仕掛けしたら頭くしゃくしゃって撫でられちゃったり。アンシムドクもすごいかわいがってくれるからより一層萌えます。
ああ本当に10/3夜公演のなんくさ&きょるまるの剥製が欲しいㅠㅠㅠㅠㅠ
 
ドンファウジンとの場合
あまり回数重ねられてなくてはっきり言い表せない(&10/6夜の解釈が未だにわからない)のですが、ウジンとサネの敵対心が一番強いのがこのペアかなと思います。
このペアでのボムサネは、二人のことはかわいいお人形程度にしか思っていない感じがします。遊び道具として弄んで、思い通りに動かなくなると苛立って乱暴に当たる。理不尽な死神様。
ドンファウジンは割と早い段階でミョンウンの存在を疑い始めるような感じがする。そりゃあんだけうさんくさきゃね……←
 
ギョンスウジンとの場合
このペアはまだ進化しそうなので暫定ですが、ひたすらミョンウンを演じ続けて最後の最後までウジンとシムドクを騙し続けるサネ、というパターンが多いようです。
10/3の昼公演がその方向性の完成形だったのかな?と思っていて。♪俺達の関係はここまでだ でウジンに撃たれるまでは、本気でウジンもシムドクも大切に思っているようにしか見えない演技をしているんです。でもウジンが引き金を引いたのを見て「うじな、どうして俺を……?」と声を震わせた直後、空の銃を奪い返して狂ったように何度も引き金を引きながらカラカラ笑うんですよ。
さらには腰が抜けてへたりこんだウジンを覗き込んで「はは、かわいい^^」と満足そうににたりと笑って去っていく、という。
たぶん一番のホラーです。そりゃ煙草漬け薬漬けにもなるわ……
さらにこの日、シムドクに対しては完璧に演じきっていたのですが、♪完璧な結末 のラストの「안녕」で化けの皮が剥がれていました。
それまでは心からシムドクを求めて焦がれているような演技をしていたものの、シムドクが銃を受け取ったことでやっと思い通りになる!とニヤけたまま挨拶しそうになっちゃうんですよね。でもそこであ~いけないいけない!今はこういうテンションのシーンじゃないよね!と自分を諌めて、わざわざ切なくて苦しそうな表情を作ってから「안녕」と声を震わせて去っていく。
ジェボムさんのお芝居で恐ろしいのが、「演技をするキャラクターの演技をしている」のがよーく見てるとわかるんですよ。たぶんこれは後述する「本物のミョンウン」を見ていて、且つこういう路線があるってことを理解してから見ないとわからない感覚だと思うんですけど、序盤からほんの少しずつ違和感が混ぜ込まれてるんです。
もう細かすぎて次元が違う。ほぼボムサネ固定で回転し続けた甲斐がありました。
さらにこのペア、次に書くムンボムに近い友情路線に乗る日も稀にあるので、19夜のお二人のマッコンは期待しています。もう一回見たい友情路線……
 
ムンソンウジンとの場合
(いじぇ)いせさねん おんぬん ぺあ……ㅠㅠㅠ
私の最愛ペアです。詳しくはこちらへ。
私は友情路線と呼んでいます。
ミョンウンという人間を演じているうちに、二人と過ごす日々が本当に大切なものになってしまった、という路線。
このペアでは、中盤以降サネスイッチが入ることがありません。明確に変わるのは♪私はそんな愛が欲しい からですかね。ここでまずシムドクへの憧れと淡い恋心が生まれるんです。
直後、自分が台本への追加部分について語っている後ろでいちゃつきながら二人だけの世界に入り込みかけているウジンとシムドクを見て、嫉妬と疎外感から手に持った原稿をぐしゃっと握ります。そして感情が昂るままついウジンの妻と愛人の話を暴露してしまって「こんなはずじゃなかった」という後悔から酒を煽って二人に背を向け、項垂れるんですよ。ここからボムサネの歯車が狂い始めます。
ムンソンウジンも、最後の最後までミョンウンのことを友として大切に思っていてくれるんです。だからこそ♪俺達の関係はここまでだ で自分が唯一の友へ向けて引き金を引いてしまったことにショックを受け、それが一番のトラウマになる。かつてミョンウンに強く握られた右手の感触が最後の最後まで手から離れず、罪悪感からミョンウンの名前を呼びながら自分の手首にペンをつきたてようとすらするんですよ……。自分のせいでシムドクもミョンウンも永遠に失って死に向かわなければいけない、という苦しみの中でどんどん精神をすり減らしていくんです。
そして、8/28夜公演の時、ムンソンウジンはシムドクに渡した結末の原稿とは別にもう一つの原稿を準備していました。そして♪時間が来る で、シムドクに渡した結末ともう一つの結末をすり替えたんですよ!!
これ、他のウジンでは一度もやってるのを見たことがなくて……ムンソンウジンは、ミョンウンだけに教えるための結末を残しておいたんじゃないかって思ったんですよね。
シムドクにさえ前もっては知らせなかった結末。「三日後、男と女はイタリア行きの船に乗っている。」から始まる本当の結末。それはミョンウンに悟られないための策でもあり、ミョンウンとの約束を守るための最後の機会でもあった。
「決して途中でやめてはいけない」からこそ、ウジンは結末まで戯曲を書き上げたし、
「お前と俺、二人だけの秘密にしたい」からサネは結末を燃やしてこの世から消し去った。
彼らは出会って最初に交わした約束を最後まで守ったんだな、と勝手に解釈して勝手にボロボロ泣いた気持ち悪いオタク。
たぶん死の賛美という作品においては相当異端な解釈なんだろうと思います。以前のシーズンや他のサネをあまり見られていないので、予想でしかないのですけれど。
ウジンへの友情、シムドクへの愛情、そして二人に満ちる生命力への羨望。生きることも死ぬこともできず、人間たちの命を操って手慰みにするしかない日々。「翼を引き裂かれた一羽の水鳥」そのものであるサネの孤独がしんしんと染みるような切なさがムンボムにはありました。
マニアカード特典DVDで문범が剥製されたのは奇跡ですね。受け取るのがほんとに楽しみです。来週帰国したらとりあえず字幕つけながら泣こうと思います。
 
 
と、文字に起こしただけでもペアごとにこれだけ違うので、ボムサネ1回だけ見た!って人同士では全く話が噛み合わないのでは?と思います。沼。何回通っても飽きません。
 
明日出発なのに荷造りもやらずにこんな時間になってしまいました。
まだまだ書きたいことはあるのですが今回はここまで!
ラスト3ボムサネ楽しんできます!!