EmoFreak’s blog

限界オタクが韓国ミュージカルを観て感じたことを忘れないように書き留めていくブログです。

【観劇覚書】2018.10.09 SMOKE【日野超・池田紅】

ミュージカル「SMOKE」@浅草九劇

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●10/9(火) 14時公演
超(チョ):日野真一郎
海(ヘ):大山真志
紅(ホン):池田有希子

 

行って来ました浅草!
フランケンで韓ミュの魅力にどっぷり浸かり、そろそろ大学路方面も覗いてみたい……と思っていたところで飛び込んできた上演のお知らせ。
既に韓国で観ていたフォロワーさん方がとてもいい作品と絶賛していて、しかも出演者の欄にはよく知った名前が。
一ヶ月間セミロングラン上演のおかげでスケジュールの都合もつけやすかったので、即決でした。

結論、本当に本っ当に素晴らしい作品でした……!
演出、本、音楽、美術、役者……と、あらゆる要素において高得点(※私の中での)を叩き出してくれる作品には久しぶりに出会いました。
私の場合、「どこかしらの要素は弱いけれど、それを補って余りある別の要素の魅力にのめり込む」という形で好きになる作品がほとんど。
何かに目をつぶる必要がない作品というのは本当に久しぶりでした。ストレスフリーって素晴らしい……!!
特に劇場の空間を目一杯使っての演出が本当に見事で……「2018年10月に浅草九劇で上演されているミュージカルSMOKE」を観ることができた、それ自体がもう感動的だなと。
好きな演出や効果がたくさんあって全部書き留めておきたいのですが、それはまた2回目観に行ったあとに改めて書き出そうと思います。視点が変われば印象も変わるはずなので。

また、今回はほとんど予習ゼロでいきました。詩人李箱の作品や人生にインスピレーションを受けた作品、という本当にさわりの部分だけ。
せっかく日本語で観られるので、まっさらな状態で一度観ておきたくて。
難解だと聞いていたので、ちょっと身構えて行ったのですが、全編通して日本語しか聞こえてこないだけで十分わかりやすかったです←言葉がわからないまま韓ミュを観始めてしまった人
というのはまあ冗談で(笑)ある程度演劇を観ている人なら、難なく受け取れる作品だと思います。
サスペンス会話劇から李箱の精神世界へ。急展開というわけではなく、少しずつ伏線を拾いながらもダイナミックに作品の本質に迫っていく……そんな絶妙な造りです。
彼ら三人の正体は序盤からある程度察しがついていたのですが、はっきりとその存在が象徴するものを理解するまでの高揚感、そして苦悩の先に辿り着くラストシーンの光の美しさ!同じ言葉でも、苦悩の中に置かれたときと、しっかり前を向いて発せられたときで全く色が違う。そういう台本の妙がとても丁寧に描かれていて、よくできた作品だ……と感嘆しきりでした。

私はひねくれ者なので、とにかくハッピーエンド大団円!ってだけのお話にはあまりはまりこめないんです。かといって鬱々とした後味の悪いものが大好きかというとそうでもなくて。「好みの終わり方」のストライクゾーンがあんまり広くない。
SMOKEは、ラストナンバーがもう本当に素晴らしく、私の狭いストライクゾーンにもばっちり入れてきてくださっていて……!絶望や苦悩をとことん描いた上で、あの台詞、あの歌で終わることの美しさ。
「超、ごめんね!」のあと、どう落とすんだろうこの話は……と思いながら観ていたのですが、「ズブズブ絶望に引きずり込まれていく」とか「なんとなく謎なまま終わる」みたいなありがち(ありがちなのか?)な終わり方でもなく、メッセージ性を強めすぎて説教臭くなることもなく。自分の足で立った彼がきちんと選んだ言葉で、しっかりと作品が締め括られて。こんなうまいことピースがハマるのか!とひたすら感動しました。後味がものすごく爽やか!!
何を喋ってもネタバレになるのでシーンごと台詞ごとの感想とかもとりあえず今回は置いておきますが、一つ一つのシーンがとても緻密に組み合わされているのがわかります。次回観に行ったあとに改めてじっくり考えたい。

個人的には、ミュージカルではありますが、どちらかというと小劇場演劇が好きな人に刺さる作品な気がします。四方囲み席ならではの没入感、狭い劇場を目一杯使った演出。色んなことを考えさせられる作品が好きな人には絶対に体験していただきたい!
でも、この作品の魅力を観た人だけの秘密にしておきたい~みたいな気持ちもあって(笑)なんだか複雑な感じです。
とにかく、ちょっとでも気になっている方は絶対観た方がいいです!一ヶ月間のセミロングラン公演、ある程度口コミが広がってからでも公演期間に余裕があるのがいいですね。そういうところも見越した上での公演期間なのでしょうが。いやはや商売上手……きっと公演終盤にはチケ難になっているはずです。
渡韓スケジュールとの兼ね合いで後半は行けそうにないのが惜しいところですが、キャストの皆さん(とくに大山さん)が最後まで無事駆け抜けられることを願って!
木暮超・高垣紅回も楽しみだな~!早く観たい!

 

最後に、パブサしてるとわりと皆さん気になってらっしゃった座席と舞台の配置を書いておきます。
実際に観た&リピチケ買うときに座席選ぶために見せてもらった座席表をもとに書き出したので、細かいところ間違ってるかもですが。おおむねこんな感じ、ということで。
これもある意味ネタバレなので、完全にまっさらな状態で観たい方はウインドウを閉じてください(笑)

 

 

 

 

 

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字も線も汚くて申し訳ありません……。

舞台が一番低いところにあり、一段上がったところから客席になります。なので、観客は舞台を見下ろす形。最前列は本当にセットのすぐ後ろなので、役者に触れられそうなくらいの近さです。私はWの2列目だったのですが、さすがに前の人の頭が被ってかなり見づらいところも多かったです(真ん中の机もS側の書き物机も見事に頭が被ってかなり見づらかった)。なのにあまりに集中していたのかほとんど気にならなかったという。どんだけ。

でも思い返してみると相対する超と海の表情とか全く見えてなかったし、だいぶ見落としてるなと……次はもう少し見やすいといいなあ。